東電、早期申請諦めず 収支改善に即効性

 【共同】東京電力は広瀬直己社長と泉田裕彦新潟県知事との5日の会談が不調に終わり、柏崎刈羽原発6、7号機の8日の安全審査申請を見送った。しかし、同社は2014年3月期の黒字化が経営上の必達課題で、早期申請を諦めていない。

 東電は13年3月期、3年連続で巨額の純損失を計上した。14年3月期も赤字が続けば金融機関からの融資に支障が出かねない状況にある。広報担当者によると、6、7号機が再稼働すれば、1カ月で200億-280億円の燃料費が節約可能といい、現状では唯一即効性のある収支改善策との立場だ。

 会談で泉田知事は、原発の新規制基準で設置が義務付けられたフィルター付きベント(排気)設備をめぐり「安全審査申請前に県の了解をとってほしい」と要求した。

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