NTTファシリティーズ、EECを買収 〜 データ・センター管理事業を国際展開

 NTTコミュニケーションズ傘下のデータ・センター管理会社NTTファシリティーズ(NTT Facilities)は、マサチューセッツ州マルボロ拠点のデータ・センター管理専門会社エレクトロニック・エンバイロメンツ(Electronic Environments Corp.=EEC)の過半数を取得した。

 取得額は公表されていない。NTTはEECを傘下に収めることで、米国でのデータ・センター管理事業拡張の足がかりを築く。

 データ・センター管理業務は、データ・センターの設計や建設から機器類管理や電気システムまでを含むもので、データ・センター・インフラストラクチャー外注市場の大きな一部だ。

 データ・センター・ノーレッジ誌によると、データ・センターを所有する企業各社は、中核事業以外の分野に多くの事業資源を投じたくないため、データ・センター管理業務を外注しており、そのサービス需要が伸びている。

 そういった市場動向を受けて、2014年に入ってからT5データ・センターズとQTSの2社が同市場に参入している。

 HPやシュナイダー(Schneider)が同市場の老舗大手であり、前者はEYPミッション・クリティカル・ファシリティーズを2007年に買収し、後者はリー・テクノロジーズを2011年に買収してさらに強大化している。

 NTTも近年、データ・センター管理事業を企業買収によって拡充させている一社だ。NTTファシリティーズはタイのユニトリオ・テクノロジー(Unitrio Technology)を2013年に買収したことで初の日本国外事業を展開し、2014年初めには、シンガポールのプロ・メイトリックス(Pro-Matrix)を吸収した。

 NTTファシリティーズによるEECの過半数取得は、NTTファシリティーズにとって初のアジア外事業であり、米国市場での事業拡大を狙った動きだ。

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