無線給電技術標準化2団体が合併へ 〜 技術導入促進と経済規模確立を目指す
- 2015年1月8日
- ハイテク情報
モバイル端末向け無線給電技術の標準化を推進するアライアンス・フォー・ワイヤレス・パワー(A4WP=Alliance for Wireless Power)とパワー・マターズ・アライアンス(PMA=Power Matters Alliance)の2団体は、世界的な技術規格導入促進と経済規模の確立を目的に合併することで合意した。
モバイル端末利用者の利便性を高める技術として、無線給電に対する関心は端末メーカーの間で急速に高まっている。
コンピュータワールドによると、A4WPとPMAは2015年中旬をめどに合併し、新組織を発足させる。両団体は2014年2月に、それぞれの技術の互換性を確立させることで合意していた。
A4WPにはインテル(Intel)やサムソン電子(Samsung Electronics)など140社超が加盟しており、一方のPMAにはAT&Tやスターバックス(Starbucks)など70社が参加している。
A4WPとPMAはそれぞれ異なる方式の無線給電技術の標準化を目指してきた。
PMAの技術は電磁誘導方式で、スターバックスやマクドナルドの一部店舗に導入されている。
一方のA4WPは磁界共鳴方式の技術に焦点を合わせており、世界的な製品認定プログラムを推進すると同時に、消費者向けに「レゼンス(Rezence)」のブランド名で普及を目指している。
A4WPはレゼンスの強みとして、給電できる場所が「マットよりも」広いこと、複数端末を同時に給電できることを挙げている。
合併後の新団体は消費者に対し、一つの端末でA4WPとPMAの両技術の選択肢を与える計画だ。
無線給電技術標準化団体としては最大のワイヤレス・パワー・コンソーシアム(WPC=Wireless Power Consortium)の対応も今後は注目される。
WPCにはフィリップス(Philips)、クアルコム(Qualcomm)、ノキア(Nokia)を含む217社が参加し、「チー(Qi)」と呼ばれる技術を推進している。
マイクロソフト(Microsoft)やクアルコム、サムソンといった一部企業は複数の標準化団体に加盟している。
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