今も白人とアジア系男性中心〜グーグルの社員構成

 インターネット検索大手グーグルは、社内のダイバーシティ(多様性)を高める努力を続けているが、社員構成はまだ白人とアジア系の男性が大部分を占めることが最新報告で明らかになった。

 AP通信によると、同社が1日発表した2015年初における社員の性別・人種構成内訳は、世界中のIT技術職社員のうち女性は18%で、前年からわずか1ポイントの拡大にとどまり、米国では白人が59%、アジア系が35%を占めた。14年に雇用した技術職のうち女性は21%だった。同社は14年に世界で9700人を雇用したが、このうちプログラマーなど専門技能を要する職種の内訳は公表していない。

 14年末時点の社員総数は5万3600人で、米国では黒人の構成比がわずか2%、ヒスパニック(中南米系)は3%にとどまっている。米国の全業界の労働力構成比は黒人が12%、ヒスパニックは14%。

 グーグルは昨年から社員の性別・人種構成を発表しており、アップルやフェイスブックなど他の業界大手もこれに続いた。その結果、多様性はIT業界全体の問題であることが明確になったため、グーグルはじめ業界大手のほとんどは、女性や黒人、ヒスパニックの学生の興味を理数系に向けさせる事業への支出を増やし、大学卒業を控えたマイノリティ学生の求人活動を強化して状況の改善を図っている。

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