「Japan 2019」企画 『アンティゴネ』『杉本文楽 曾根崎心中』をNYで初演

©︎Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Odawara Art Foundation

国際交流基金が実施している日本文化を幅広く発信する取り組み「Japan 2019」の公式企画として、ニューヨークで舞台芸術2作品の初演が決まった。

一つは、世界最高峰の演劇の祭典の一つである「アヴィニョン演劇祭」でアジア圏の劇団初のオープニング作品として話題になった、宮城聰演出の『アンティゴネ』。もう一つは、人形浄瑠璃文楽に新たな魅力を与えてきた現代美術作家・杉本博司による『杉本文楽 曾根崎心中』だ。

『アンティゴネ』が上演されるのは、NYでも名だたるアーティストを招聘しているダイナミックな文化施設の一つ、「パーク・アベニュー・アーモリー」。会場となるウェイド・トムソン・ドリル・ホールは巨大なドーム状の屋根に覆われた独創的な空間設計。人を敵と味方に区別しない王女アンティゴネの思想に日本人の生死感を重ねた演出によりアヴィニョン演劇祭で大きな反響を呼んだ本作が、アメリカでどう受け止められるのか注目される。

『杉本文楽 曾根崎心中』は、リンカーン・センターで開催される「ホワイト・ライト・フェスティバル」のオープニングを飾る。2013年にヨーロッパ公演、2014年に日本凱旋公演で大好評を博した本作。2003年にユネスコの世界無形遺産に登録され、今や世界中から注目されている日本を代表する人形浄瑠璃文楽をご覧あれ。

アンティゴネ
■公演日:2019年9月25日〜10月6日(10月1・2日休演、全11公演)
■会場:Park Avenue Armory (643 Park Ave, New York, NY 10065)
■出演:SPAC
■詳細:http://armoryonpark.org/programs_events/detail/antigone

杉本文楽 曾根崎心中
■公演日:2019年10月19〜22日(全4回公演)
■会場:Lincoln Center (10 Columbus Cir, New York, NY 10023)
■構成・演出・美術:杉本博司
■詳細:http://www.lincolncenter.org/white-light-festival/show/sugimoto-bunraku-sonezaki-shinju

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