電気自動車(EV)メーカーのテスラ・モーターズは、クロスオーバーEV「モデルX」を値下げすると同時に、従来の製品買い戻し保証制度を廃止したことを明らかにした。
ロイター通信によると、買い戻し制度の廃止は7月1日付け。それまでは、EVセダンの「モデルS」を3年後に購入価格の50%以上で買い戻すと保証していた。テスラは今月初め、販売台数が2四半期連続で目標に届かないとの見通しを発表しており、買い戻し制度の廃止は資金の確保が狙いだ。
モデルXの価格については、新バージョンの「60D」が最低7万4000ドルと、旧バージョンの「75D」より9000ドル安くなる。
テスラ車をめぐっては5月7日、自動運転機能「オートパイロット」を使った走行中に初の死亡事故が発生し、連邦当局が原因究明に乗り出している。テスラはこのほか、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が会長を務め、最大株主でもある太陽光発電設備業者ソーラーシティに買収提案を行ったことについても、当局から財務に関する調査を受けている。
テスラは買い戻し制度について、対象の4209台すべてを買い戻した場合、今後12カ月の負担額が最高で約1億9240万ドルに上る可能性があると説明した。1台当たりの最高買い戻し額(4万5711ドル)を基にした計算だが、テスラは買い戻した車を再販してコストを相殺することもできる。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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