ウォルマート(Walmart)は先日、店員が来店客のために専用アプリケーションを使って同社の電子商取引サイト(Walmart.com)で商品を注文し、店舗での購入品受け渡しや宅配を指定できるようにする新サービスを発表した。来店客が希望する商品や商品のサイズ、色といった選択肢が店舗になかった場合に対応することが狙い。
来店客は、注文書を受け取って店内のキャッシャーで支払う。支払いが完了次第、商品が発送される。
テッククランチ誌によると、実在店舗と小売サイトを連携する試みはウォルマートが初めてではない。小売チェーン大手のターゲット(Target)は、店舗にない商品を店員が来店客のために自社の小売サイトで注文するサービスを約1年前に開始した。店員らは、携行型クレジット・カード読み取り機を使い、来店客はキャッシャーに並ばずとも支払いを完了できる。
オンライン小売市場でウォルマートやターゲットを抑え込んでいるアマゾン (Amazon)は、キャッシャーを置かない無人店舗の「アマゾン・ゴー(Amazon Go)」 や「アマゾン・4スター(Amazon-4 star)」といった実店舗を展開している。 ウォルマートでも、独自のモバイル会計システム「チェック・アウト・ウィズ・ミー (Check Out With Me)」を実在店舗で試験的に導入している。
ウォルマートが今回発表した新サービスでは、店内でのオンライン注文に際し、その場で現金決済できる選択肢も消費者に与えられる。
米小売業界では昨今、買い物体験のさらなる向上を追求する技術応用が加速している。ウォルマートの新サービスはその潮流を象徴する直近の事例だ。
【https://techcrunch.com/2018/12/04/walmart-in-store-shoppers-can-now-order-and-pay-for-online-orders/】
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年10月4日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
ハリウッド俳優ら、自分の声の商業化に本腰 〜 メタ、生成人工知能の音声として使用契約に大金を投じる
-
2024年9月30日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EV所有者の多くが自動車ローンに多額の含み損
-
サンノゼ市、行政における人工知能の活用法を模索 〜 過去の批判を教訓に路上安全性改善から着手
-
フィンテック大手イヴォルヴ、サイバー攻撃の被害に 〜 身代金の支払いを拒否、顧客情報を闇サイトで公開される
-
2024年9月20日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
クラウドストライク騒動を受けてサイバー攻撃が急増 〜 MS-ISACの専門家が警鐘を鳴らす
-
2024年9月19日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
事故車の修理がより煩雑に~先進安全技術の搭載で
-
アマゾン、全従業員の週5日出社を義務化へ 〜 組織構造の簡素化や企業文化醸成、機動性強化もかかげる
-
バーコードからQRコードへ~小売業界、27年には完全移行か
-
ラスベガスの公共交通機関、武器検出人工知能システムを導入 〜 自治体による大々的採用は国内初、凶悪犯罪即応能力を強化
-
2024年9月11日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
米EV所有者の46%は「内燃エンジン車に戻る」