TGV優先30年のつけ 政策転換直後に脱線事故

 【共同】パリ南郊で12日に起きた脱線事故を受け、フランスでは「30年来の高速鉄道TGV優先のつけ」との指摘が高まっている。皮肉にも、政府は事故の3日前にこうした方針の転換を発表したばかりで、事故はフランス鉄道行政の「曲がり角」で起きた。

 TGVは1981年にパリ─リヨン間で開通。現在の営業距離は5主要路線を中心に計2000キロ以上。営業運転最高速度の時速320キロ、試験走行の574.8キロはともに世界最速で、政府の後押しで各国に技術輸出もされている。

 しかし、昨年誕生したオランド社会党政権は、TGV拡大志向の鉄道行政見直しに着手。事故3日前にエロー首相が既に着工している4路線を除き、五つのTGV路線の建設計画を事実上、無期限延期にすると発表。今回事故のあった都市間特急の車両更新に5億ユーロ(約650億円)など、在来線の改良に資金を投じるとした。

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