異色の起業家支援事業が登場【後編】

 本稿前編では、新興企業に投資するのではなく新卒者個人に資金援助して起業を支援するという新たな業態で事業を立ち上げたアップスタートの設立経緯と創業者の考えに焦点を合わせた。後編では、アップスタートの中核要素である新卒者の将来収入予想アルゴリズムとサービス・モデルに言及する。

▽イェール中退の秀才との出会い

 創業者のジルアード氏がアップスタート(Upstart)の事業モデルを考えていたころ、同氏は、ポール・グウという若者の話を耳にした。

 ニューヨークにいたグウ氏は、個人の未来における潜在的収入を予想する方法を開発しようとしていた。

 グウ氏は、ティール・フェローズ(Thiel Fellows)という奨学制度を受けてイェール大学でコンピュータ科学と経済学を専攻していた秀才中の秀才だったが、大学を3年で辞めてその研究に専念していた。

▽学費借金まみれの学友を見て

 グウ氏に興味を抱いたジルアード氏がグウ氏とようやく連絡取れたころには… 続きを読む

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