米国人の引っ越し率、11.7%に低下〜若者の動きが停滞

 国内で引っ越しをする人の割合が昨年の12%から今年は11.7%に低下し、リセッション(景気後退)の影響が長引いていることが示された。

 ロサンゼルス・タイムズによると、国勢調査局の統計では、国内引っ越し率は2011年に11.6%と第2次大戦後最低を記録した後、昨年は少し上昇していた。再び低下した原因の1つは、最も動きが活発な若い成人層の落ち込みが予想以上に大きかったため。しかもその大半は、25〜34歳の同じ郡内の引っ越しが減ったことで生まれた可能性がある。

 一般的に近距離の引っ越しは、転職のためではなく、より良いまたはより安い家に移る目的で行われる。雇用市場は青年層を中心にまだ停滞している上、住宅価格が上昇していることが、近距離の引っ越しを減らしていると考えられる。

 国勢調査局による別の調査では、35歳以下の住宅所有率は13年7〜9月期は36.8%とリセッション直前の07年同期(42%)から低下し、全体でも68.2%から65.3%に低下している。

 米国人の移動性の低下は、若者が家族を作ろうとしない、作れない、または実家から出ないことも原因で、住宅市場のほか経済の広い範囲に大きな影響を与えている。全米住宅建設業者協会(NAHB)によると、近年は働いていても住宅ローンの審査が厳しくて家を購入できない人が多く、建設業者は高級な注文住宅に力を入れているという。

 人口の高齢化も、移動性を下げているもう1つの要因だ。引っ越し率はリセッション前から低下傾向にあり、1950〜60年代の約20%から2000年代は住宅バブル期でも14%に落ちていた。この長期トレンドの主因は、米経済の主体が製造業から地域の限定されないサービス業へとシフトしたためで、「移動率は今後回復しても07年の13.2%を大きく超えることはない」(オンライン不動産業者トゥルリア)という見方もある。

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