小規模技術系企業がW杯舞台裏で活躍 〜 認知度と信頼性向上で商機を拡大

 2014年のサッカー・ワールド・カップ・ブラジル大会は先の日曜日に、ドイツがアルゼンチンを破って4度目の優勝を果たして終わったが、あまり知られていない技術系企業の一部では、同大会を機に事業を拡大させようと狙うとこもある。

 今回のワールド・カップでは、技術サービスや各種端末を実行委員会に提供した比較的小さな技術企業がいくつもあり、大舞台での裏側で認知度と信頼度を高めることにつながった。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、なかでももっとも効果を上げたとみられるのが、ゴール・ライン判定技術を提供したドイツのゴールコントロール(GoalControl)だ。

 プラスチックとゴム検査会社の子会社で社員40人のゴールコントロールは、複数のカメラを使ってボールをセンチメートル単位で追跡し、ボールがゴール・ラインを越えたかどうかを分析した。同技術がワールド・カップで導入されたのは今回が初めてだった。

 前回大会までは審判の誤審が問題になったが、今回は同社の技術のおかげで、ゴールの成否をめぐる問題は起きていない。

 また、ブラジル政府は今回、これまでのワールド・カップで最大規模となる8億5500万ドルをセキュリティーに投資しており、同分野でも小さなセキュリティー技術企業が活躍した。

 監視カメラ提供の中国ハイクビジョン(Hikvision)は、ベロオリゾンテ会場周辺とバス停のセキュリティー・システムを受注し、「何百台規模」のカメラを設置した。

 一方、ロボティクス開発の米アイロボット(iRobot)は、最大顧客の一つである米軍のイラクとアフガニスタン撤退によって売上高が約10%減少し、新たな収入源確保が急務になっていたため、今回のワールド・カップを市場開拓機会ととらえ、自社製品を売り込んできた。

 アイロボットは2013年に、ブラジルの地元警察および軍隊に「戦術ロボット(tactical robots)」5000台を提供する720万ドルの契約をブラジル政府から受注。

 同社のロボットは大会期間中に、爆弾や爆発物処理での使用を想定し、すべての会場の近くに配備されていた。同社は今後、ワールド・カップでの実績を販促材料にして、類似の事業をほかの国や地域で展開する計画を進めている。

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