米海洋大気庁、スパコンを強化 〜 IBMとクレイのハイブリッド型を採用へ

 米商務省傘下の米海洋大気庁(NOAA=National Oceanic and Atmospheric Administration)は、気象分析用のスーパーコンピュータを大幅に強化する。

 現在のスパコンは、グローバル・フォーキャスト・システム(GFS=Global Forecast System)のモデリングで活躍しており、中西部や北東部を先日襲った記録的吹雪を正確に予想した。

 ただ、同スパコンの演算処理速度は213テラフロップ(1テラフロップ=1秒間に1兆回の演算)で決して速くない。

 コンピュータワールドによると、NOAA傘下の米気象サービス(NWS=National Weather Service)に導入される新システムは、2015年10月までに試験運用され、その後、2.5ペタフロップ(1ペタフロップ=1秒間に1000兆回の演算)のシステムが二つ配備される。

 NWSは、二つのGFSをバージニアとフロリダの2ヵ所で稼働させる。

 NOAAはスパコン開発にIBMを雇ってきたが、同社がサーバー事業と周辺サービス業務を中国レノボ(Lenovo)に売却したことで、国家安全保障上の規定に抵触するため、IBMと交渉した結果、IBMを介してクレイ(Cray)とも契約した。

 その結果、IBMのアイデータプレックス(iDataPlex)システムと、インテル(Intel)製プロセッサーのサンディー・ブリッジ(Sandy Bridge)およびアイヴィー・ブリッジ(Ivy Bridge)、そしてクレイのXC40を統合して二つのシステムを構築する計画だ。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る