オースティン市消防局、ロボットを購入 〜 接近できない現場の状況評価に

 テキサス州オースティン市の消防局は、火災現場の状況を評価するためのロボット2機を購入した。

 同ロボットは、アニメ映画のキャラクターにちなんで「ウォーリー」と「イブ」と名付けられ、連邦政府のテロリズム対策技術支援局から調達された。

 デイリー・テキサン紙によると、それらのロボットは、トンネル内での使用に向けて最適化されており、互いに通信しながら状況を確認していく。消防局では、消防士が現場に立ち入る前にロボットで状況評価できるようになるのが最終的目標だと説明している。

 「トンネルや閉鎖された空間、あるいは倒壊した建物のように、消防士が入れないような場所にもロボットを送れるようになる可能性がある。ロボットのカメラで内部状況を見ることもできる」と、オースティン消防局のリズ・ドネルソン隊長補佐は話す。

 同市の消防士らは、それらのロボットを操作する訓練をさっそく開始している。前後に移動するといった単純な動きのほか、マネキンを見つけて、マネキンが手に持っているパイプを取り上げ、バケツに入れるという動作ができるようになったという。

 「操作機は分かりやすいつくりだ。ビデオゲーム機やリモコン式のおもちゃで遊んだ経験があれば、動かし方は似ている」とドネルソン氏は話す。

 ロボットは特に、捜索と救出の場面で価値を発揮する可能性がある。「私は12年前に消防隊に入った。自分の手で消火や救援をするのが常識だった。このような技術を使えるようになることはとても喜ばしい」と同氏は語っている。

 同氏によると、今後の活用の可能性として、瓦礫の下に捕らわれた人のところにロボットを送り、救援が向かっていると知らせることが考えられるという。

 保険局のヤナ・マスコフ氏はそれに関して、「(捕らわれたような状況で)ロボットが来てくれたら、要救助者は安心できるだろう」と話した。

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