ホンダ、米国で供給網の多様化を促進

 ホンダが米国でサプライヤーの多様化戦略を拡大している。

 オートモーティブ・ニュースよると、ホンダがオハイオ州で従業員向けに開設している給油所では10月初旬、ハイタワーズ石油(Hightowers Petroleum)のトラックがガソリンを運んで来てタンクに補給した。年間260億ドルの購買予算があるホンダにとっては微々たる契約額だが、黒人のスティーブン・ハイタワー氏が運営する燃料の配達事業にとっては大きな事業だ。

 北米ホンダの購買責任者であるトム・レイク氏は、女性やマイノリティ、退役軍人が経営する「多様な」サプライヤーとの取り引きを拡大するため、予算の10%を割り当てたと説明した。

 ホンダはこのほか、ティア1サプライヤーに対し多様な企業との契約を奨励している。9月には、ホンダと契約を結んでいるティア1大手50社がオハイオ州コロンバスに集まり、多様なベンダー250社と商談を行った。

 ホンダの試みは、海外の自動車メーカーよりデトロイト3社の方が商取引を行いやすいという、マイノリティ・サプライヤーに共通する見方を払拭する助けになる。

 10月にデトロイトで開催された業界の年次総会では、市民活動家のジェシー・ジャクソン氏が率いる「Rainbow PUSH」がメーカー各社の調達政策を格付けした。その結果、ホンダとトヨタ、GM、フォードが最高評価を受けた。

 ハイタワー氏は自社がティア2サプライヤーだった14年、ジャクソン氏が率いる使節団の一員として訪日し、ホンダとトヨタ、日産の各社幹部と面会した。ハイタワーズ石油は実績が評価されて小規模ながらティア1に昇格し、コロンバスの銀行から与信枠を獲得した。

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