フニペロ・セラの「聖人化」に怒り?
「先住民の虐殺者」銅像に落書き

Photo @ David Ohmer

Photo @ David Ohmer

 9月末に初めてアメリカを訪れたローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は、各地で大きな歓迎を受けた。しかし訪米に合わせて、フニペロ・セラ神父(Junipero Serra)を「列聖」(聖人に加えること)し、儀式を行ったことが、一部の人の怒りを買った。
 9月30日付ニューヨーク・タイムズの記事(“Sainthood of Junípero Serra Reopens Wounds of Colonialism in California”)によると、9月25日の朝、カリフォルニアにあるセラ神父ゆかりのカーメル・ミッション(伝道所)で、セラの銅像が倒され、ペンキがぶちまけられているのが見つかった。「この男は虐殺の首謀者だ。欲深いことは罪だ」と書かれた紙が貼られていた。
 セラは、1713年にスペインのマヨルカ島で生まれた。宣教師として1768年にカリフォルニアに渡り、スペインのアメリカ植民政策の重要な役割を担った。カリフォルニアに建立された21のミッションのうち、2番目となるカーメル・ミッションを設立したことが大きな功績だ。
 しかし、セラと植民政府は、アメリカ先住民にキリスト教改宗を押しつけ、洗礼を受けさせ、虐待や奴隷労働を強いた。先住民にとっては、虐殺者、征服者だ。
 フランシスコ法王は、こうした批判を知っており、夏にボリビアを訪問したときには、「カトリックがアメリカを武力征服したときに地元住民に対して行った犯罪行為を詫びる」と述べている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

この著者の最新の記事

関連記事

Universal Mobile
資格の学校TAC
アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 働き方に対する考え方は、アメリカと日本では大きく異なります。雇用、残業、休憩時間、ハラスメ...
  2. 2022年6月7日

    はじめてのおつかい
    動画配信サービスのNetflixで『はじめてのおつかい』が人気だ。英語のタイトルは『Old...
  3. 2022年6月5日

    住めば都
    ジャカランダの道 太陽が暖かい。春から夏にかけ、輝く青空と真綿のような太陽の暖かさは格別だ。...
  4. これからのエンターテインメントの未来を変えるといわれているNFTs。今回は、中でも簡単にイメージで...
  5. モンタナ州で グランピング体験 モンタナ州の北部、カナダとの国境に位置するグレイシ...
  6. 2022年4月12日

    大学の日本語クラス
    アメリカの大学の日本語クラスは人気がある。私自身、過去にカリフォルニア大学ロサンゼルス校(U...
  7. 2022年4月10日

    家を遺す
    家の売買に関わる仕事を長年している。人それぞれ異なった理由でこの職業を選択するのだろうが、私...
  8. 大西洋岸に面したカナダのノバスコシア州にある小さな港町・ルーネンバーグ。赤、青、緑、黄色……...
ページ上部へ戻る