レイク・タホの美し〜い青い水
実は「透明だから」じゃありませんでした

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 カリフォルニアとネバダの両州にまたがるレイク・タホ。冬はスキーで、夏は湖のレクリエーションでにぎわう一大観光地だ。真っ青で澄んだ水が、タホを世界的に有名にしている。しかし、実はここ数十年で湖は徐々によどみ、青い色は「水がきれいで透明だから」ではなかった。
 11月11日付のアトランティックの記事(”Lake Tahoe’s Blueness, Quantified”)によると、1960年代には、タホの透明度は約90フィートだった。ところが2000年代初めには60フィートまで下がった。1999年からブイと衛星によって湖の環境を観察してきた米航空宇宙局(NASA)の調べで判明した。
 カリフォルニア大学デービス校の科学者らは、湖の光の波長を測定し、タホの水の青さを初めて定量化した。その報告書によると、「湖の透明度と青さは、長い間、等しいものだと考えられてきたが、新たに策定した『青さ指標』により、これが正しくないことがわかった。むしろ水の透明度が増した年は、青みが薄れている」という。
 透明度と青さは反比例していることもわかった。たとえば冬に、藻の濃度が2〜3ファクター上昇すると、湖の青さは薄れる。つまり藻の濃度が下がれば湖は青くなる。しかし過去3年間を見ると、タホの青さは増す一方、透明度が下がるという傾向がみられている。

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