L-1Aビザでの管理業務の証明

文/デビッド・シンデル(Text by David Sindell)

 米国移民局の新たな決定によると、L-1A保持者として米国で国際的な業務を行うマネージャーをサポートする海外スタッフの証明は、L-1Aに分類される根拠の一つとして考えられるべきだと述べられています。

 米国移民局の行政不服審査庁(AAO)は最近、L-1Aの分類のための「管理能力」をどのように決定付けるかについて拘束力のある決断を採択しました。具体的には、その個人が米国でマネージャーとしての管理業務を遂行するかどうかの決定によって人材のレベルが判断される場合、そのマネージャーの日常の非管理職的業務については、申請者となる米国の会社と法的に関連性のある海外企業に在籍しているスタッフによって行われている旨の根拠については、米国移民局は考慮しなければならないとの判決内容です。

 この申立内容の背景は次の通りでした。申請者は日本企業の米国子会社。その外国人労働者はL-1Aに分類された申請者で、新たな米国での事業の副社長兼最高執行責任者(COO)として配属を命じられました。同社がL-1A保持者のためのオフィス拡張を行っていた際には、在米の同社には2人の従業員がおり、同時に米国の事業をサポートするスタッフも日本に8人在籍していました。

 米国移民局は当初、 管理職または幹部職としての条件を満たしたL-1A就労者をサポートするのに、申請者が十分な「組織的構造」を持っていなかったとして、この申請を却下しました。日本における8人のスタッフがL-1A就労者であるマネージャーの日々の日常業務をサポートしていたとは認めなかったのです。

 控訴審ではAAOは米国移民局の決定を撤回し、この申請をL-1Aとして分類し認可しました。AAOは、彼らの米国でのビジネスがまだ発展途上の初期段階であり、 海外のスタッフとそのサポートサービスの必要性を、米国移民局は根拠として考慮すべきであったとの判断を下しました。米国での給与支払いに基づく従業員が少数しかいないことがL-1Aマネージャーとしての資格を有しているかどうかの決定に関連する一方で、それは必ずしもL-1A就労者が、管理業務とは言えない日常業務を主に行っていることを意味するものではない、としています。

 この決定はここ最近米国でビジネスを拡大しようとしている国際的企業や、事業の最初の数年間に米国内で十分な人材を確保できないことで、海外の人材に依存しなければならない企業にとっては特に喜ばしい判決結果と言えるでしょう。

参照:Z-A-, Inc., Adopted Decision 2016-02 (AAO Apr. 14, 2016)

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デビッド・シンデル (David Sindell)

デビッド・シンデル (David Sindell)

ライタープロフィール

NY州およびNJ州弁護士資格。外国法事務弁護士(外弁)として東京第2弁護士会所属。アメリカ移民法弁護士協会所属。日本語、フランス語に堪能。

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