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厳選された至上のレストラン第3回 〜Sushi Yotsuya〜
- 2017年6月12日
日本からの食材を積極的に使っているお店を応援しようという趣旨のもと、アメリカ国内の様々なレストランを紹介していく。
バレーの隠れた名店 ”Sushi Yotsuya”
Sushi Yotsuyaは、ウエストLAから車で25分程。サンフェルナンドバレーのタルザナ市にある。この地域は、とても暑く乾いている。ベンチャラ ブルバード沿いに街が拡がっていて、高級住宅街が山側に連なる。実はこの地域は、全米でも最も日本レストランが密集する地域と言われている。
江戸前寿司
Sushi Yotsuyaのオーナーシェフは、Masa Matsumotoさんと言う。生まれも育ちも、東京は新宿区の四谷。祖父が有名な料理人で、幼少の頃から父親からの英才教育を受けて、当たり前のようにこの道に入ったとの事。割烹料理店で修行した後、フレンチ料理を勉強して、その後渡米。
まささんの寿司は、このエリアでは唯一の?伝統的な日本の寿司屋で、アメリカ発のロール寿司は一切ない。アメリカでは、今やほぼ主役のカリフォルニアロールやスパイシーツナロールなどでさえ作らない、”拘りの寿司屋”である。
日本人向きのネタ
高級店ではなく普段着で行ける店ではあるが、カウンターに座ると基本お任せオンリー。まささんが、お客さんの食べるスピードに合わせて握ってくれる、とてもパーソナル対応な寿司屋だ。最初はつまみで始まる。
今日は、ホタルイカ、生タコの柚子胡椒、あん肝などがでてきた。その後は少し熟成された赤身と中トロがでてきて、寛八、太刀魚、雪鱒、金目鯛、さゆり、タカベ、ミル貝、青柳、ホタテ、いくら、うにと続いた。
魚によっては、レモンと塩などで味付けされていて、お醤油を漬けさせないものも多い。私はここに来ると、イワシやサンマなどの”光り物”が出てくるのを楽しみにしている。その他のお勧めは、金目鯛、のどぐろ、中トロ、コハダなども、必ずうーんと唸らせてくれる。口に入った瞬間旨味が溶けていき、その後美味しさが拡がっていき、やがて感動へと変化していく過程を、何度となく楽しむことが出来る。少し大げさなようだが、”本当に生きていて良かった”と実感する事もある。
極まるハーモニー
今更ながら、アメリカの寿司はピンキリである。色々な国の人が握っているし、寿司ロボットが握ってたりとかもう様々である。何々ロールとか、アメリカ独自の寿司をどうとか言うつもりもない。しかし、原点に戻り、寿司とは何かと考えると、本来大変シンプルなもので、ほぼシャリとネタから成り立っている。しかし、その道を極めた名人が握る寿司は、素材の旨味や持ち味に何かの魔法のタッチがなされて、全てがうまくバランスを保ちながら、実に絶妙なハーモニーを奏でる。
日本酒とのマッチング
ここ何年になるか覚えていないが、お寿司を食べるときは必ず日本酒を飲むようになった。お寿司には、少しだけ辛口のふくらみのある冷酒が合うと思う。私は少し前まで日本酒はどちらかと言うと呑まず嫌いで、過去のイメージのみで避けていた。近年の上質の日本酒は、とても洗練されエレガントで素敵なアロマでお寿司を引き立ててくれる。日本酒とお寿司というのは、和の文化の極みを相互に演出しあう、良きパートナーであると思う。
Sushi Yotsuyaは、特にアメリカに長く住んでられる方々で、日頃から真の江戸前寿司(東京すし)を食べたいと思っている方に試して頂きたいと思う。寿司カウンターに座るには、前日までに予約する事をお勧めする。
Sushi Yotsuya
日本食材サポーター店
■ 住所:18760 Ventura Blvd Tarzana, CA 91356
■ 電話:818-708-9675
日本食材サポーター店認定制度
日本農林水産省が定める制度で、日本産の食材や酒類を積極的に使用し魅力を伝えているお店を日本食材サポーター店として応援する制度が米国でも始まりました。日本産食材の輸出を促進する事で、日本の生産者や食品事業者を支援していくものです。今後もこのコラムで、日本産食材を取り扱うお店やレストランをご紹介していきます。対象は全米の食品小売店と飲食店です。ご推薦のお店やレストランがございましたら、是非ご連絡お願い致します。
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