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厳選された至上のレストラン第4回 〜Morimoto Restaurant〜
- 2017年7月15日
日本からの食材を積極的に使っているお店を応援しようという趣旨のもと、アメリカ国内の様々なレストランを紹介していく。
森本正治と言えば、“アイアンシェフ”として広く知られている。“セレブシェフ”という言い方も出来るが、あの独特の存在感のある風貌は世界的に有名である。
「料理の鉄人」の3代目鉄人シェフ
「料理の鉄人」という番組が、最初に日本で放映されたのが1993年。料理番組としては稀な深夜の番組だったが、“アイアンシェフ“ブームを巻き起こし人気を博した。料理界にとって、この番組はまさに革命であったし、歴史に残る番組となった。番組がスタートしてから、早や四半世紀近く経とうとしている。
この番組は、鉄人シェフと挑戦者シェフが、テーマの食材を料理で競うというものだが、フレンチのシェフと中華のシェフが戦うなど、どう考えてもユニークな番組であった。登場したシェフ達は、皆超一流のシェフだったし、審査員も少し気障なのもいたが、多くはとても素敵だった。そんな料理人達が作り出す美しい料理と、それを彩る華麗な審査員達に、多くが圧倒され魅了された。
鹿賀丈史氏の「私の記憶が正しければ……」というオープニングのフレーズに、とても懐かしいと感じる人も多いのではないか。“キッチンスタジアム”での“バトル”などと格闘技のような実況をして、残り時間何秒などとドギマギさせる演出は、当時とても新鮮だった。やがて勝負は、シェフ個人の戦いを超え、レストランや地域の料理団体のプライドを掛けた“代理戦争”となっていった。
森本シェフは、「料理の鉄人」で道場六三郎、中村孔明に続く和の3代目鉄人として、1998年から活躍した。日本での戦績は、17勝8敗。その後米国で制作された「アイアンシェフアメリカ」の初代アイアンシェフとしても活躍し、26勝17敗の戦績を残した。この番組は、アメリカの料理人の登竜門となっていて、若い料理人のチャレンジが積極的だった。今でこそ有名人となったボビーフレイやマリオバターリなどともバトルしている。ちなみに森本氏とフレイ氏とのバトルは、1勝1敗だったそうだ。番組での勝ち負けは、審査員の味覚や好みなどもあるので、本当はどうでも良いのではとも思う。
大都会のクラブ風“Morimoto Restaurant”
料理の鉄人に出演した頃の森本シェフは、ニューヨークのNobuレストランの料理長だった。その後2002年に、米国で記念すべき第1号店となる“Morimoto Restaurant”を、フィラデルフィアにオープンする。この未来的でとても斬新的なデザインの森本レストランは、大都会のクラブ風である。店内のライトの色は赤や緑などに変化していき、とても綺麗である。
来客を魅了する幅広いメニュー
寿司バーのメニューはもちろんだが、和牛の料理はどれもお勧めである。その他では、茶そば、稲庭うどん、ウニのカルボナーラなどの麺類もお勧めだ。シグネチャーは、トロのタルタル、フォアグラとうなぎや和牛の石焼き、トウバン焼きに10時間かけて仕込んだ豚の角煮や銀鱈の西京焼き、寄せ鍋など。
ステーキ、シーバス、トラウトなど米系レストランのメニューも楽しめる。フィラデルフィアという場所柄、とても幅広いメニューだが、どの料理も完成度が高く、さすがアイアンシェフの店のフードと納得させるものばかりである。
和食文化を発信し続ける
米国では、近年日本食ブームと言われている。大都市は別として、少し離れると日本食を一度も食べた事のない人にも度々出会う。多くのアメリカ人は、まだ日本食と言ってもお寿司位しか知らない人も多いのが現状だ。森本シェフが、日本特有の食材を使用した料理を作ったり、日本の伝統的な料理を作ったり等をテレビで発信した事は、和食という文化の発信という意味で、大きな貢献を果たした。
Morimoto Restaurant
日本食材サポーター店
■店舗:Philadelphia(PA)、Waikiki(HI)、Napa(CA)、New York City(NY/2 restaurants)、Boca Raton(FL)、Disney Springs(FL)、Las Vegas(NV)、Maui(HI)
日本食材サポーター店認定制度
日本農林水産省が定める制度で、日本産の食材や酒類を積極的に使用し魅力を伝えているお店を日本食材サポーター店として応援する制度が米国でも始まりました。日本産食材の輸出を促進する事で、日本の生産者や食品事業者を支援していくものです。今後もこのコラムで、日本産食材を取り扱うお店やレストランをご紹介していきます。対象は全米の食品小売店と飲食店です。ご推薦のお店やレストランがございましたら、是非ご連絡お願い致します。
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