白髪を防ぐライフスタイル
- 2018年8月9日
- 2018年8月号掲載
白髪は、加齢や遺伝に加えて食生活や生活習慣、ストレスとも関係しているといわれています。白髪を増やさないようにするために、日々取り入れられる対策をご紹介しましょう。
健康な髪を作る栄養素
健康な髪を保つには、健康的な食生活が大事。栄養素にはそれぞれ役割があるので、バランスのとれた食事を心がけることが重要です。
カルシウムや銅などのミネラル類の摂取は、黒々とした髪を作り出します。メラニン色素を作るメラノサイトを活発にする働きがあるのが、カルシウム。また、メラニン色素を作るのに必要な酵素は銅イオンと結びつくことで効果を発揮するため、銅も欠かせない栄養素です。
丈夫な髪を作るには、タンパク質や亜鉛、ビタミンの摂取が重要。タンパク質は髪の主成分でもあります。タンパク質を体内に取り込む際に関与している酵素に含まれるのが、亜鉛。また、ビタミンB群はタンパク質代謝に関与しており、ビタミンEは血行を促進し、髪に栄養を届ける働きがあります。
黒々とした髪 | カルシウム | 乳製品、小魚、海藻類、大豆、ごま、小松菜など |
銅 | 牡蠣、イカ、干しエビ、大豆、レバー、ナッツ類など | |
丈夫な髪 | タンパク質 | 乳製品、肉類、魚介類、卵、大豆類など |
亜鉛 | 牡蠣、海藻類、レバー、赤身の肉類、大豆、ごまなど | |
ビタミンB | レバー、豚肉、マグロ、ナッツ類、大豆、キノコ類など | |
ビタミンE | 魚介類、米類、大豆、穀類、植物油、緑黄色野菜など |
日々のストレスケアも大切
白髪を防ぐには、ストレスフリーな生活も大事です。近年はIT機器の発達やSNSの浸透で、デジタル機器によるストレスが増えてきています。パソコンやスマートフォンを長時間使用すると、眼精疲労や肩こりなど、体に負担がかかります。ストレスケアに最適なのは、とにかくリラックスすること。十分な睡眠とリラックス法で生活の質を上げて、白髪になりにくい健康的なライフスタイルを身につけましょう。日々の生活に取り入れやすいリラックス法には、以下のようなものがあります。
瞑想:1日1回、就寝前に何も考えず、ゆったりと呼吸の音に意識を傾けましょう。
ヨガ:ひとつのポーズを決めて、呼吸を意識しながらリラックス。
目の上に蒸しタオル:血行が良くなり、新陳代謝が活発になります。
ツボ押し:鼻をつまむように鼻の奥(セイメイというツボ)を少しずつ指圧すると、眼精疲労に効果的。
アロマテラピー:良い香りはストレス発散につながり、美容にも効果があります。
白髪をキレイに染める4つの条件
それでも出てきてしまった白髪にはヘアカラーが効果的ですが、髪質によって染まり具合には個人差があります。ヘアカラーの効果に影響を与える要素は主に4つ。髪を染める時は、自分の髪質をよく知ることが重要です。
髪質
細くて軟らかい髪は染まりやすく、太くて硬い髪は染まりにくくなります。色を選ぶ際、染まりやすい髪質で暗めに染めたい場合は希望の色よりも1トーン明るい色を、染まりにくい髪質で明るめに染めたい場合は希望の色よりも1トーン明るい色を選ぶとよいでしょう(白髪への染まりは弱くなります)。
温度
ヘアカラーは温度が高いと反応が早く、低いと遅く染まりにくくなります。通常は室温20~30℃を基準に放置時間が設定されているので、染める時は室温であることを確認しましょう。
塗布量
人間の頭部は部分によって温度差があり、染め上がりに影響が出ます。白髪の多い部分やフェースラインは染まりにくいので、ヘアカラー剤の塗布量を多めにするとムラなく染まります。
時間
髪質により、塗布してからの放置時間も調節が必要。染まりやすい髪は記載時間通りに、染まりにくい髪は時間を長めに。ただし、時間を極端に変えるとムラ染めなどの原因にもなります。
毛髪スペシャリスト 高橋恵子
東京都生まれ。ホーユーアメリカのR&D研究員。アメリカを中心に、北中南米のヘアカラー、ヘアケア商品の開発に従事。毎日、さまざまな人種の髪で新商品をテストしている。趣味は読書とパン作り。
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