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Fujita Research, Inc.
アメリカのビジネスは、今
- 2018年11月8日
今、アメリカのビジネスシーンはどうなっているのだろう?
困難をどう乗り越えたのか。成功の鍵はどこにあるのか。
キーパーソンに、アメリカでのビジネスのヒントを聞いた。
カリフォルニア州Encinoにオフィスを構えるFujita Research, Inc.のKeishi Egawa氏に話を聞いた。
ビジネスの内容
Fujita Researchは(株)フジタの100%子会社で、建設ビジネスでの先進技術の調査及び、日系自動車関連企業のメキシコ進出に伴うサポートなどを主な事業として行って参りました。近年はトランプ政権下での政策転換でNAFTAの見直しが行われるなど、米国内への投資意欲が高まる中、アメリカでの建設需要のオポチュニティーを探っている段階です。
実はFujitaは1990年代初頭まではアメリカでも幅広く活動を行っており、バブル崩壊の波を被ってアメリカから撤退した経緯があります。
今回グローバルのポートフォリオの見直しが行われ、日本やアジアだけでなく米州での事業強化が決定し、2017年より米国でのビジネス活動が再スタートを切った次第です。
アメリカでのビジネス
私自身は定年退職までマツダで39年勤務、今はFujitaの米国事業再開の立ち上げという第2の人生を歩んでいるところです。
アメリカには12年、駐在で住んでおりました。1987年にミシガン州にマツダが単独の製作自動車製造工場を立ち上げる際に参画し、そこからアメリカのビジネスにのめり込んでいきましたね。当時は日米の貿易摩擦が激しくなった時代の真っ只中、日本の自動車メーカー各社が米国での工場建設に走っていました。マツダは騒動の中心であるデトロイト近郊を建設地にしたこともあり、極めてチャレンジではありましたが、アメリカの労働者を雇用して地元と一緒にやっていくという理解が徐々に得られ、だんだんとコミュニティーに溶け込んでいけるようになりました。
日米のビジネスの違い
30年前からアメリカで仕事をしていて感じるのは、ハラスメント問題の日米での差でしょうか。米国では以前から敏感に対処する文化でしたが、昔の日本はそんな言葉もなかったほど注目されていなかったように感じます。また、アメリカで仕事をする場合は言葉の壁がありますので、本意が相手に伝わないケースがあり不用意な発言や行動に繋がりかねません。より注意する必要があると感じますね。
アメリカは「言葉の文化」です。日本で部下に指示をする際は「これをやっておいて下さい」で通じるところ、アメリカでは「これはいつまでに、どの様にして下さい」と言わないと伝わらないのでフラストレーションは溜まりますね(笑)ですがそれも文化なので「郷に入っては郷に従え」。言葉に出して、字に書いて正確に伝わる方法を取ることが大切です。
米国進出者へのアドバイス
アメリカと一言に言っても、行く所によって全く違います。デトロイトで仕事をするのとロサンゼルスで仕事をするのは大きな差がありますし、英語も異なります。一般論ではなく、スペシフィックに物事を分析しないと当てはまらないことが、アメリカの社会では多いのではないかと思います。違うものが混ざり合っている社会なので、誤差の範囲は広いですからね。
今後の展望
グローバル展開の中でアメリカが柱になれるほど、Fujitaを大きく成長させていかなくてはと思っています。建設ビジネスを軸とした幅広いビジネス展開をしていきたいですね。もちろん容易い環境ではないですが、アメリカの経済は強く奥が深いので、いたる所にまだまだビジネスチャンスはあると信じています。
■電話:818-981-2657
■住所:15821 Ventura Blvd #245 Encino, CA 91436
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