「気遣い」や「気を使う」を英語にすると?
- 2019年10月9日
「気遣い」は英語に直訳できない表現の一つで、日本文化が反映されている言葉だと思います。英語で「気遣い」や「気を使う」に相当する単語はありませんが、その意味に近い表現は幾つかあるので、それらの適切な使い分けとニュアンスの違いについてご紹介しようと思います。
1) Considerate
→「気遣い・気を使う・思いやり」
日本語の「気遣い」に最も近い表現は“Considerate”でしょう。“Considerate”は相手の気持ちや感情を考慮して言動をとったり、相手が必要としていることを察知して手伝ってあげたりすることを指します。自分のことばかり考えるのではなく、相手の身になって考えることを表し、日本語の「思いやり」に近い表現です。
✔︎「お気遣いありがとうございます」 → 「Thanks for being so considerate」「Thanks. That’s so considerate of you.」
✔︎「気遣い上手な人」「思いやりのある人」は、“Thoughtful”や“Caring”と表現します。 → 「He is a thoughtful person.」「She is very caring.」
・You need to be more considerate of others.(相手に対して、もうちょっと気を使わないと。)
・He is a very kind-hearted, considerate person.(彼はとても親切で思いやりのある人です。)
2) Concern
→「気遣い・気を使う」
“Concern”は「心配する」という意味合いが強いため、相手に何か悪い出来事や好ましくないことが起こるかもしれない、または既に起こってしまった時に、心配して声を掛けたり手助けするニュアンスが含まれます。例えば、病気で寝込んでいる時に友達から「Are you OK? Let me know if there’s anything I can do(大丈夫ですか?もし私に何かできることありましたら言ってください)」と連絡があったら、「Thanks for your concern.(お気遣いありがとうございます)」と返事をするのがナチュラルでしょう。
✔︎「お気遣い(ご心配)ありがとうございます」 → 「Thanks for your concern.」
・We really appreciate your concern.(お気遣いに感謝します。)
・I really appreciate your concern but I’ll handle it on my own.(お気遣いありがとうございます。でも 自分で何とかやります。)
3) Be yourself
→「気を使わなくてもいい・気楽に」
“Be yourself”は「自分らしくいる」「自然のままでいる」ことを意味し、人に気を使わずに振る舞うことを指します。例えば、上司やお客さんと出かけると気を使うが、友達と遊びに行く時は気を使わなくて気楽だと言いたい場合は「I love hanging out with my friends because I can be myself.」と表すことができます。
✔︎「気を使わなくていい」 → 「I can (just) be myself.」
・Stop worrying about everyone and just be yourself.(気を使わず自然のままでいなよ。)
・It’s draining when I’m out with my clients because I can’t be myself.(取引先の方と一緒に出かけると気を使うので疲れます。)
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