〔タイ〕日本の新興10社、CPなどに最新技術をPR

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「ロック・タイランド」で、日本のスタートアップ企業10社がタイの財閥に最新技術をアピールした=16日、タイ・バンコク(NNA撮影)

在タイ日本大使館とタイの大手財閥チャロン・ポカパン(CP)グループは16日、タイの首都バンコクで、日本のスタートアップ企業をタイの財閥に紹介するピッチイベント「ロック・タイランド」を開催した。今年3月に次ぐ2回目の開催。調理ロボットや石灰石を原料とした新素材開発などの技術を持つ日本のスタートアップ企業10社が、タイの財閥に事業をアピールした。

調理ロボット開発のコネクテッドロボティクス(東京都小金井市)は、揚げ物などを自動で調理する「ホットスナックロボット」や、食器洗いの工程を省人化したロボットなどを紹介した。

同社の沢登哲也代表取締役によると、タイやシンガポールなど東南アジアからの引き合いが多く、タイではCPグループが、コンビニエンスストア向けにホットスナックロボットの導入に関心を示しているという。事業化に向けて、来年にもタイで同社初の海外拠点を設立する方向で検討している。

石灰石から紙・プラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発するTBM(東京都中央区)の山崎敦義最高経営責任者(CEO)は、タイ企業はサーキュラーエコノミー(循環型経済)への関心が日本企業よりも高い傾向にあると指摘。タイでライメックスの生産パートナーを模索し、東南アジア全域にライメックスを展開していきたいとの考えを示した。

ライメックスは紙と比べ、水や樹木をほぼ使わずに生産できる。プラスチックと比べても石油の使用量を大幅に削減でき、水や森林、石油資源の保全につながるとして関心が高まっている。日本では、名刺や飲食店のメニュー、買い物袋でライメックスの導入が進んでいる。

食品分野で最新技術の導入需要高く

タイからはCPグループや水産大手タイ・ユニオンなど32社が参加し、日本のスタートアップ企業との提携を模索した。CPグループのスパキット・ジラワノン会長はイベントの冒頭で、「前回のイベントは大成功を収めた」と話し、複数の企業がタイでの事業展開につながったことに言及。引き続き在タイ日本大使館との連携を強化し、産業界にスタートアップ企業が持つ最新技術を導入していきたいとの考えを示した。

CPグループは初回の同イベントをきっかけに、人工知能(AI)を活用した水産養殖向けサービスを展開するスタートアップ企業、ウミトロン(東京都港区)と協業することで合意し、先月に覚書を交わしている。

テクノロジー系メディア「テックソース」を運営するテックソース(タイランド)のオラヌットCEOは、農業・食品産業が主要産業のタイでは、同分野における最新技術の積極的な導入が必要不可欠になっていると指摘。農業とITを融合した「アグリテック」や、食品加工業にITを活用する「フードテック」で、タイの大企業と日本のスタートアップ企業の連携が加速することに期待を示した。

支援施設と在タイ日本大使館が覚書

ピッチイベントは、CPグループが運営する東南アジア最大規模のスタートアップ支援施設「トゥルー・デジタル・パーク」で開催。トゥルー・デジタル・パークは在タイ日本大使館との間で、スタートアップイベントの協業などに関する覚書を締結した。

イベントにはこのほか◇インタラクティブ動画サービスを提供するパロニム(東京都港区)◇細胞培養技術を用いた食肉生産を手掛けるインテグリカルチャー(東京都新宿区)◇ドローン(小型無人機)・AI事業などを展開するALIテクノロジーズ(東京都港区)◇産業用ロボット向けソフトウエア開発のリンクウィズ(静岡県浜松市)◇宿泊関連事業者向けにAIを活用した客室単価設定ツールを提供するメトロエンジン(東京都港区)◇衛星データを活用して農業管理を支援するサグリ(兵庫県丹波市)◇ドローン総合ソリューション企業のテラドローン(東京都渋谷区)◇ラストワンマイルに特化したルート最適化サービスを提供するオプティマインド(名古屋市)——が参加した。

情報提供:株式会社NNA

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