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Howdy Y’all !!!
文/山田由美(Text by Yumi Yamada)(テキサス州)
- 2020年4月10日
皆様、無事に過ごしていらっしゃいますか? 2020年1月末に中国の武漢でのコロナウィルス感染が報告されて以来、世界中に広まっていき、現在ダラスエリアは外出禁止令が出ています。3月はクライアントの方たちやオフィスでのさまざまな対応に追われて、U.S.FrontLineのコラムもお休みさせていただきました。
冬場のダラスはかなり寒いので皆さん驚くのですが、例年3月になると徐々に暖かくなります。ところが今年は3月に入ったと同時に一気に暖かくなり、中旬には4月に咲くはずのマメナシの木が満開でした。テキサス州花のブルーボネットもいたる所で咲き始め、窓から外を見ているだけだとコロナウィルスの感染の危険はないかのような雰囲気でした。実際には学校が休校になり、Stay Homeとして自宅待機が2週間あり、その間レストラン、バーは営業禁止となりました。現在レストランはTo Goのみ、ファストフード店はドライブスルーのみ営業しています。それでもかなり多くのレストランが閉めています。
4月・5月はダラスエリアでは雨が多く降るのでサンダーストームや洪水が心配ですが、今年は幸いにも大雨は降っていないため、今のところ洪水の心配はなさそうです。外出禁止令が出てEssential Business(病院、薬局、ガスステーション、スーパーマーケット、車の修理、輸送業、不動産業等々) 以外は休業となっているので、街には人がいません。高速道路にはそれなりに車は走っていますし、スーパーマーケットにお客さんが来ていますが、通常の様子を考えるとガラガラな感じです。朝夕のラッシュも一切なくなりました。
ガソリン代も需要がないからか、1ガロン1.29ドルとなっていました。私たちリアルターはEssential Businessとなっていますので、働いています。物件ショーイングは物件をビデオ撮影してクライアントにメールでお送りする等、実際には直接顔を合わせることなく、物件購入・賃貸を進めています。物件だけお見せしてもエリアの雰囲気が分かりませんので、カメラを固定して各物件エリアを走り、街全体の雰囲気の分かる物をエリアごとに作成しています。
今回のコロナウィルス騒動で、不動産業界は物件の販売が落ち込むのではないかといわれています。大人数のレイオフや自宅待機中の収入減少があった場合、物件を購入できる人の数は確実に減ります。賃貸に関しても同じことがいえます。今までは人気のあるエリアにアパートを建てれば、確実に入居するテナントがいました。今後は物件自体を見ることも難しく、その上テナントの収入が下がった場合、入居は減る傾向にあります。各アパートや新築物件、不動産業以外にも、クライアントと対面して仕事をする企業は、Virtual Tourやオンラインで顧客を獲得できるようにビジネス戦略を変えてきています。今後はいろいろな面で見直しが行われるのかと思います。
実際にクライアントに入居可能な部屋を見せることができなくても、ビデオ、Virtual Tour、FBでコメントを送ることによって、情報発信はできます。方法はさまざまですが、確実にマーケットのあり方が変わると感じでいます。コロナウィルス騒動のため、思わぬ形で新しいビジネスの方法を模索することになっています。コロナウィルスはインフルエンザと一緒で撲滅することはできないと思いますが、これ以上の被害が広がらないことを祈っています。
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