2020年国勢調査で国の人種・民族構成が明らかに

NICHOLAS JONES、RACHEL MARKS、ROBERTO RAMIREZ、MERARYS RÍOS-VARGAS

8月12日に発表された2020年国勢調査区画改定データは、人種および民族に関する質問の設計、処理、コーディングが改善された結果、国の人種および民族の構成の全体像を新たにとらえて描き出しています。

この10年間で、ほぼすべてのグループにおいて人口の増加が見られ、2つ以上の人種である人口(この記事では全体にわたって多人種人口と呼ぶ)の増加は特に大きいものでした(276%増加)。白人のみの人口は、2010年から8.6%減少しました。

この記事では、国レベルのデータにスポットを当てます。全50州 (state)、コロンビア特別区、プエルトリコ自治連邦区のデータは、インタラクティブなデータ視覚化で利用可能です。

アジア系の人口

2020年には約1990万人(全回答者の6%)がアジア系のみと回答し、2010年の1470万人(4.8%)から増加しました。アジア系と白人やハワイ原住民およびその他太平洋諸島民などの別の人種グループとの組み合わせと回答した410万人の回答者と合わせると、アジア系のみまたは組み合わせの人口は、2400万人(全人口の7.2%)となりました。アジア系のみの人口は、2010年から2020年までの間に35.5%増加しました。これに対し、アジア系との組み合わせの人口は55.5%増加しました。

ハワイ原住民およびその他太平洋諸島民の人口

ハワイ原住民およびその他太平洋諸島民のうち半数を超える人が、2つ以上の人種と回答しました。2020年国勢調査では、689,966人(0.2%)がハワイ原住民およびその他太平洋諸島民のみと回答し、2010年の540,013人(0.2%)から増加しました。ハワイ原住民およびその他太平洋諸島民と別の人種グループ(アジア系、白人など)との組み合わせと回答した89万6497人と合わせると、ハワイ原住民およびその他太平洋諸島民のみまたは組み合わせの人口は合計約160万人で、全人口の0.5%となりました。

白人の人口

全体として、2億3540万人が白人のみまたは別のグループとの組み合わせと回答しました。白人のみの人口は2億430万人で、アメリカ合衆国に住む人全員の61.6%を占めました。これに対し、2010年は2億2360万人で全人口の72.4%でした。白人と黒人またはアフリカ系アメリカ人やアジア系などの別の人種グループとの組み合わせと回答した3110万人と合わせると、白人のみまたは組み合わせの人口は2億3540万人で、全人口の71%となりました。

黒人またはアフリカ系アメリカ人の人口

黒人またはアフリカ系アメリカ人との組み合わせの人口は、2010年から88.7%増加しました。2020年には、黒人またはアフリカ系アメリカ人のみの人口(4110万人)はアメリカ合衆国に住む人全員の12.4%を占めました。これに対し、2010年は3890万人で全人口の12.6%でした。

アメリカンインディアンおよびアラスカ原住民の人口

2010年から2020年の間に、アメリカンインディアンおよびアラスカ原住民との組み合わせの人口は160%増加しました。2020年には、アメリカンインディアンおよびアラスカ原住民のみの人口(370万人)はアメリカ合衆国に住む人全員の1.1%を占めました。これに対し、2010年は0.9%(290万人)でした。

他の人種の人口

他の人種の人口は、特定の人種のみまたは組み合わせの人種グループの中で2番目に多く、全人口の15.1%でした。2020年には約2790万人(全回答者の8.4%)が他の人種のみと回答し、2010年の1910万人(6.2%)から増加しました。

多人種の人口

2020年に複数の人種と回答した人の割合は、特定人種のみのすべてのグループより変化が大きく、2010年に人口の2.9%(900万人)だったものが2020年には人口の10.2%(3380万人)へと増加しました。2020年に多人種の組み合わせのうち特に人口が多かったのは、白人と他の人種(1930万人)、白人とアメリカンインディアンおよびアラスカ原住民(400万人)、白人と黒人またはアフリカ系アメリカ人(310万人)、白人とアジア系(270万人)、黒人またはアフリカ系アメリカ人と他の人種(100万人)でした。白人とアジア系の人口は110万人増加し、規模が65.8%変化しました。

国勢調査局がどのように人種およびヒスパニック系またはラテン系に関する統計を収集、コーディング、集計するかについての詳細は、2020年国勢調査主題定義ページおよび2020年国勢調査区画改定技術文書をご覧ください。2020年国勢調査における差分プライバシーとデータ正確性のさまざまな地域レベルへの適用に関する情報は、2020年国勢調査データ成果物:開示回避の現代化にあります。

著者は全員、アメリカ合衆国国勢調査局の人口部に所属しています:
Nicholas Jonesは、人種・民族調査・アウトリーチ担当ディレクターです。
Rachel Marksは、人種統計課長です。
Roberto Ramirezは、特別人口統計担当副部長です。
Merarys Ríos-Vargasは、民族・系統課長です。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

この著者の最新の記事

関連記事

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る