GO FOR BROKE記念切手を通して日系アメリカ人退役軍人の功績を尊ぶ

情報提供:TDW+Co

退役軍人の日を迎えるにあたり、米軍兵士として第二次世界大戦を勇敢に戦った日系二世兵士たちを称える物語を紹介します。

米国郵政公社(USPS)が史上初めて、アジア系アメリカ人兵士をテーマにしたフォーエバースタンプを発売して以来、6か月弱が経ちました。この間、多くのアメリカ市民がGo For Broke: Japanese American Soldiers of World War IIフォーエバースタンプ(現在は58セントで販売中)を買い求めました。そして、11月11日(退役軍人の日)だけでなく、年間を通じて退役軍人を称えるのと同様に、この記念切手を家族や友人と共有して二世兵士の功績を尊んでいます。

カリフォルニア生まれのリンディ・マクグロディさんとって、この記念切手は自分のアイデンティティを再認識させてくれる特別なものです。リンディさんは日系3世で、第二次世界大戦中に祖母や親戚がワイオミング州のハートマウンテン強制収容所に収容されています。記念切手というこの唯一無二の歴史の一片を、できるだけ多くの友人や知人と共有したい、とリンディさんは思っています。

「この記念切手を買うために、私は婚約者のダニエルと一緒に郵便局へ行きました。来年予定している結婚式の招待状と、それに先立ち日程をお知らせするカードに、この切手を貼るつもりです。地元の郵便局でまだ販売していることを願っていました。友人のウェイン・オオサコさんから、数か月前にようやく記念切手が発売されたと聞いていましたが、私はその時、切手が誕生するまでの経緯を知り、この切手が伝える歴史を広める手助けをしたいと思いました。私の家族や親戚には、実際に第442連隊戦闘団(RCT)で戦った人はいませんが、日系アメリカ人としてさまざまな戦いに巻き込まれ、戦争の影響を直接受けています。祖父の一家はカリフォルニア州からユタ州の強制収容所へ、祖母の一家はワイオミング州のハートマウンテンの強制収容所へ送られました。私は学生の頃、学校の米国史の授業で、第二次世界大戦中の日系アメリカ人の扱いについて、教科書にわずか数段落しか記述がなかったことに衝撃を受けました。Go For Broke記念切手が話題にのぼることで、よく多くの人たちがこの切手の背景にある歴史について学び、兵士を含めたすべての日系アメリカ人がたどった軌跡を知るきっかけになることを願っています」

リンディ・マクグロディさんと婚約者のダニエルさんは、日系アメリカ人の功績を称えるために、結婚式の招待状にGo For Broke記念切手を貼る予定です

マリー・“ミッシー”・ヒギンズさんにとって、この記念切手は家族との絆を深めるものです。ミッシーさんは、戦時中のフランスで日系二世兵士たちによって救出された「失われた大隊」の指揮官であったU.S.マーティ・ヒギンズ米陸軍大尉の娘です。

ミッシーさんの家族は、父親の物語を通して、あの戦争を戦った名もない英雄たちに思いを馳せます。さらに現在、自分たちの住む地域で苦境にさらされている恵まれない人たちの存在を認識し、支援すべきだというメッセージとしても受け取っています。

ミッシーさんは切手を購入した時のことを、こう語ります。「郵便局は長蛇の列でした。私は、切手の在庫があるかわからず、売り物の段ボール箱を整理している局員に尋ねました。すると、まだ取り扱っているとのことでした。その会話を聞いていた、私の後ろに並んでいた男性が、何の記念切手かと尋ねてきたので、私はこの切手の背景にある物語を話しました。その列に並んでいた全員が耳を傾け、たくさんの質問をしてきました。私は、『失われた大隊』を率いた私の父、マーシー・ヒギンズ大尉を救った勇敢な兵士たちの多くを実際に知っており、そのことがとても誇らしく思えました。今年のクリスマスカードには、この記念切手を貼って投函します」。

こうした勇敢な日系アメリカ人兵士なくしては、自分の父親は帰還しなかった。ミッシーさんはそう思っています。これは、ミッシーさんから兵士たちの子孫に向けられた感謝の物語でもあります。

ラグナビーチに住む退役軍人のドン・ミヤダさん(96歳)は、ポストン収容所に収容されている間に徴兵され、第100歩兵大隊(中隊)に配属されました。今年の初め、Go For Brokeフォーエバースタンプの発売に先立ち、ポッドキャスト「Take on Today」でAARPに自身の体験を語っています。ミヤダさんにとって、退役軍人の日は、戦時中に失った勇気ある友人や仲間たちをいつも以上に思い出す日です。

「第二次世界大戦中、国のために命を捧げた友人や知人たちのことを思い出します」とミヤダさんは言います。「その気持ちは、ニューボート・ハーバー高校時代の友人から第442戦闘航空団の仲間にまで向けられます。多くの高校の友人が命を落としました。20人くらいでしょうか。もちろん、442部隊で亡くなった友人や仲間もいます」。

「Stamp Our Story(私たちの物語を切手に)」活動の発起人となったカリフォルニアの3人の女性たち、タカハシ・フサさん(93歳)、アイコ・O・キングさん(93歳)、オオヒラ・チズさん(故人)の存在なくして、今回の記念切手の発行は実現しなかったことでしょう。3名はいずれも、12万人の日系人と同様に強制収容所に収容されました。3人が立ち上げた活動のおかげで、日系退役軍人たちの偉業を称える記念切手を発行することの重要性をより多くの人たちに広めることができました。

米国では、11月11日が退役軍人の日に定められています。この日を迎えるにあたり、カリフォルニア州在住のベティ・カツウラさんは、この記念切手を支援する重要性を強調し、広めるための努力について語りました。

「私はこれまでに、4つ州にまたがって、多くの人たちにこの切手を渡してきました。この切手を見せ、第442連隊戦闘団(RCT)について語り、そしてアイコ・キングさんが友人たちと2005年に立ち上げたキャンペーンについて伝えました。何人かの人は、記念に切手を大事に保管する、と言ってくれましたが、私は『ぜひ、切手を使ってください。そうすれば、より多くの人たちの目に留まり、第442連隊を知ってもらえることにつながります。Stamp Our Story活動の物語を広めましょう』とお願いしました」。アイコ・O・キングさんの友人でもあるベティさんは、そう語ります。2人は、ヴェンチュラ郡の日系アメリカ人市民リーグの活動を通して親交を深めました。

15年にわたる「Stamp Our Story」キャンペーンを経て、本年6月、ついに第二次世界大戦で米軍として活躍した3万3千人の日系人兵士を称えるGo for Broke: Japanese American Soldiers of World War IIフォーエバースタンプが誕生しました。同切手は、米国郵政公社(USPS)のウェブサイトで完売するまで販売されます。

Go For Brokeフォーエバースタンプは、USPS.comから購入できます。同切手の詳細については、Stamp Our Storyのウェブサイト(NiseiStamp.org)をご覧ください。FacebookInstagramTwitterなどのソーシャルメディア(@StampOurStory)でもフォローをお願いいたします。

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