マインドフルネスで
心のストレッチ!
- 2022年4月4日
- 2022年4月号掲載
マインドフルネス実践方法
マインドフルネスにはさまざまな実践方法がある。まずは取り入れられそうな方法から実践してみよう。
瞑想
マインドフルネスの基本である瞑想では、五感を使う体験を通して “今この瞬間” に意識を向けた心を育成していく。継続的に行うことで効果を高めていくのが目的なので、毎日少しずつでも時間を確保して続けていこう。ここでは4つの主な方法を紹介する。
瞑想のポイント
★目的意識を持つ
頭の中をスッキリさせたい、不安を解消したい、心穏やかになりたいなど、瞑想を始める前に目的を決めよう。
★雑念を流す
周囲の雑音や心の雑念などに意識が向いたら一旦それを受け止め、雑念を川に流すイメージで、より深い呼吸を意識しながら瞑想に戻ろう。
呼吸の瞑想
所要時間:3〜10分
マインドフルネスの基本となる瞑想方法。毎日繰り返し行うことで雑念が徐々に減っていき、集中力が高まる。エモーショナルインテリジェンスも向上されるといわれている。
1. 姿勢を整える
足を組んで床に座るか椅子に浅く座り、背筋を伸ばす。手は軽く膝の上に置き、目は軽く閉じるか薄く開けて斜め前を見る。
2. 呼吸を意識する
鼻から息をゆっくりと吸い、吸った時よりも時間をかけて鼻から息を吐いていく。息を吸う時はお腹や肺の膨らみを、吐く時はお腹や胸が縮むのを感じながら、空気が体の中を通る感覚に集中する。ありのままの呼吸のペースで進めることがポイント。
3. 雑念を受け流す
仕事やプライベートのこと、些細な考えがよぎったら、そういった自分の状態を把握し、「そこに考えがあるな」と認識して自分の呼吸に戻る。気づいたことは静かに流し、再度呼吸に集中する。
4. 呼吸を繰り返す
一連の呼吸の流れを繰り返す。初めのうちは2〜3分。慣れてきたら10〜30分挑戦しよう。
音の瞑想
所要時間:7〜10分
5つの音を使って行う。音源を用意しても良いし、生活音の中から5つ選んでも良い(風の音、こどもの声、鳥や犬の鳴き声、冷蔵庫のモーター音、車の音など)。ポイントは、5つの音が同時に鳴っている状態で行うこと。
1. 1つの音に集中する
同時に鳴っている5つの音の中から1つ選び、1分間集中して聴く。1分経ったら次は別の音を選び、また1分間集中して聴く。これを5回繰り返す。
2. 短時間で聴く音を切り替える
ステップ1と同様に1つの音を選んで集中して聴くが、今度は時間を10秒程度で次々と切り替えていく。
3. すべての音を同時に聴く
5つの音すべてに意識を向け、同時に聴く。
食べる瞑想
所要時間:2分〜1時間
会話もせずテレビも見ず、ただゆっくりと食事のみに集中する方法。1食分は時間がかかるので、まずは最初の2〜3口から始めてみよう。一粒のレーズンを5分かけてゆっくり食べるレーズン・エクササイズもおすすめ。
1. 視覚で感じる
まずは料理をじっくり観察する。大きさ、色、形、表面の質感などから味を想像する。
2. 嗅覚で感じる
目を閉じ、立ち上る香りに集中する。
3. 味覚で感じる
ゆっくりと口に入れ、味が染み出すのをしっかりと感じながらひと噛みずつ咀嚼していく。これ以上細かく噛めないところまで来たら、ゆっくりと飲み込む。食べ物が喉元を通って胃に落ちていく感覚に集中し、体の変化に注意を向ける。
ボディスキャン瞑想
所要時間:20〜30分
体のいろいろな部位に意識を集中して対話することで、筋肉の強張りや緊張感への気づきを与える方法。寝付き・寝起きが悪い人は、日々の疲れに気づいて回復を促す効果が期待できる。
1. 仰向けで体勢を整える
仰向けで寝転び、お腹に手を乗せて目は軽く閉じる。意識を胸の中央に持っていき、鼻で息を吸いながら肺の膨らみを感じる。口で息を吐きながら肺の縮みを感じる。
2. 爪先からボディスキャン
深呼吸をしながらまずは意識を右の爪先へと向け、指1本1本の温度、布団やシートの肌触り、重さなどの感覚へと集中する。息を吸う時は空気が体の中を通って爪先まで届くことをイメージし、吐く時は古い空気が爪先から体の中を通って口から出て行くことをイメージしながら3回呼吸を行う。不快な感覚があれば呼吸とともに吐き出し、空気が循環している感覚へと意識を集中させる。右の爪先が終わったら左の爪先も同様に行う。
3. 全身をボディスキャン
爪先からかかと、ふくらはぎ、膝、太もも、と、足から頭に向かって部位ごとに意識を移動しながらステップ2を繰り返す。顔まできたら、咽喉、唇、鼻、目、額、頭のてっぺんまで移行する。
ほかにも体の状態に気づきを与える歩く瞑想や、人間関係をスムーズにする慈悲の瞑想など、方法はたくさん!

1. 道具を用意する
紙とペンを用意する。紙はノートでもレポート用紙でも何でもOK。
2. テーマを決める
これから書き出すテーマを決める。テーマは嬉しかったことや楽しかったこと、不安に思っていることなど何でも良い。できれば今の自分の内面と向き合い掘り下げて考えることができるようなテーマにすると、無意識に抱えていた思いが見つかるかも。
3. 書き出す
制限時間(5〜10分)を決めて、テーマに沿って思いつくことを時間いっぱい書き続ける。脚色したり見栄を張ったりせず、あるがままに感じたこと、事実を書き出す。何も思いつかなければ「書くことがない」などと書いても良い。気が散らないようにプライベートの静かな空間で実践するのがおすすめ。
4. 振り返る
書き出した内容に沿ってその時の気持ちを振り返る。新たに気づいたことやアイデアが思い浮かんだら、簡潔に文章で書き留めておいても良い。今の自分の状態が把握できたら、それを受け止めて今後の対策を取るのもおすすめ。大事なのは、今の自分の感情が紙に書き出されたということ。
5. ジャーナリングを継続する
ジャーナリングを続けて行くことで、自分の考えや感情を整理し冷静になることができる。無駄なストレスを減らし、ポジティブな気分を高めよう。
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