日本におけるオンラインゲーム規制とは?

記事提供:bazoom group

「当記事の内容はカジノが合法である国・州にお住まいの方を対象としております。日本国内に居住している場合、オンラインカジノの利用が賭博罪(刑法185条)に該当する可能性があります。」

日本国内でオンラインゲームを楽しんでいる人を多く見かけるようになりました。週末や外出先などで、何の気なしにゲームサイトにアクセスして好きなゲームに夢中になるプレイヤーがほとんどだと思いますが、日本国内でのオンラインゲームに対する規制について、ちょっと気になりませんか?

ここでは日本で大人気のオンラインカジノの他、一般的なネットゲーム、パチスロゲームサイトなどを含めて、オンラインゲームの規制や法律などについてご紹介します。

オンラインゲームで知っておきたい4つの規制

まず、オンラインゲームをプレイする際に知っておきたい規制を4つご紹介します。

資金決済法

「資金決済法」はオンラインゲームで商品やアイテムなどを購入するときの「課金」について規制する法律です。主に「暗号資産」「前払い式支払い手段」「資金移動」「資金生産」の4つが対象となります。

たとえば、商品やアイテムを獲得したり、ゲームを楽しむためにお金を払ってコインやポイントを得ることを「前払い式支払い手段」といいます。わかりやすい例でいえば、一般的にはSuicaや図書券図書券などがこれに当たります。ここでは、オンラインゲームで現金を払って、コインやポイントを購入して、ゲーム内で使用するような状況で威力を発揮します。

VRカジノで賞金がある程度貯まった時に、ゲームのサービスが終わってしまった、という状況を考えてみましょう。そうすると、ゲーム内に残ったゲーム内の通貨をプレイヤーに還元しなければなりませんよね。この義務を遂行するために、定められているのが資金決済法です。オンラインゲームの運営側は、ゲーム内の未使用残高が1,000万円以上になった時に「発行保証金の供託」という義務が出てくるため、かなり多額の資金を有しておく必要があるのです。

これはゲームプレイヤーの資金を守る消費者保護のための法律、および規制となります。

個人情報保護法

「個人保護法」はオンラインカジノやネットゲーム、パチスロゲームなど、あらゆるゲーム分野で遊ぶ時に必要な規制となります。もちろん、オンラインショッピングやホテルブッキングなど、決済が絡む状況で必ず必要になってきますよね。

簡単に言うと、個人情報保護法はオンラインカジノならカジノ運者、ネットゲームならゲーム運営者が、プレイヤーの氏名、住所、連絡先、Eメールなどの個人情報を守秘しなければならないという法律、および規制です。とはいっても、最小限の個人情報となるため、普段はあまり気にしたい方も多いでしょう。

個人情報保護法では使用端末や機種名、OSの種類、IPアドレス、位置情報、また課金状況や入出金情報、ゲームデータ、ログイン時間なども含まれます。その他、ツイッターやフェイスブックといったSNSと連動させて、個人データーを保有することもあります。しかし、これらの情報は、運営側の内部で販促やキャンペーンといった目的で使用されるのみで、第三者機関や他人に譲ったり、公開することはありません。

また、個人情報を管理したり、破棄するという決定権はゲーム運営企業になりますが、オンラインゲームのメインメニューで掲げている「利用規約」「プライバシーポリシー」の欄で、個人情報に関する取り扱いや規制などについて事細かに記されています。サービスを利用する時は、必ず目を通すようにしましょう。

特定商取引法

最後に「特定商取引法」をご説明します。オンラインゲームを通して相手を勧誘したり、脅かしたりできないように厳しく規制し、こういった悪質行為を罰することができる法律です。

主に、押し売り商法やあっせん商法などが対象となるため、直接にはオンラインゲームやオンラインカジノゲーム、ネットカジノと関係ないと思われがちな規制項目ですが、ゲーム内で商品を購入する際に、ユーザーの利益を守る意図で実施されています。たとえば、商品購入後7日間は無料で返品・返金が可能といったものです。

オンラインゲームでアイテムや賞品を購入する際に、運営元の所在地や問い合わせ先、代表者の名前、販売価格、返金・返品の期間(クーリングオフを含む)といった内容をユーザーに表示しなければなりません。これは売る側の特定商取引法に対する義務となります。こちらも、ユーザー保護の観点からは「相手の顔が見える」非常に有難い法律となります。

不当景品類及び不当表示防止法

最後は「不当景品類及び不当表示防止法」です。一般的には「景品表示法」とも呼ばれたりしますが、こちらの法律ではゲーム内のアイテムを販売する時に、値段とアイテムの数を規制しています。

たとえば、わかりやすい例でいえば「ガチャ」があります。これは、乱数発生器を利用したランダム性のくじですが、珍しく数の少ないアイテムが登場する確率を示したり、ユーザーに理解しにくい二重価格を表示しないように、またユーザーに誤った認識を与えてしまわないように、規制するものです。

現代ではコンプリートガチャが大人気ですが、完全にランダム効果を実施したくじではないため、現代ではそのシステムが減りつつあります。こちらもユーザーへの公平性を示す、重要な法律、または規制となります。ぜひ、この機会にオンラインゲームの規制についてマスターしましょう。

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