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【ニューヨーク不動産最前線】
ステージングで魅力的な空間づくり
- 2023年1月6日

物件を売却(もしくは賃貸)するのに、なるべく短時間で効率的に買い手(借りて)を見つけたいと思わないオーナーはいません。そのために物件をいかに魅力的に見せるかというのはとても重要です。今や物件探しといったらインターネットの時代で、実際に見にいくかどうかを判断するのに掲載されている写真や図面は大きな役割を果たしています。まずは写真の段階で「見てみたい」と思わせるような空間作りが大切です。
では、具体的にどのようにして魅力的な写真にすれば良いのか、広告用の写真の載せ方と種類についてお話ししていきたいと思います。
まずは家具の入っていないそのままの状態の写真。これが良いのは部屋そのものが写っているので、自分の家具を入れてみた場合の様子もしくは自分の憧れの内装を想像しやすいという点です。いかに写真が素敵でも自分の好みではない内装になっていると、自分流に部屋を変えて想像するのは難しくなります。画面上で家具を配置できるアプリもあるので、内見前にあらかじめ好きな家具を入れてシュミレーションしてみることもできます。部屋そのものが美しく魅力的である場合は、家具の入っていない素の写真を載せるのはお客さんの興味を引くために効果的です。
次に、最近の流行りでもあるバーチャル家具を入れた写真。これをバーチャル・ステージングと呼びます。家具の入っていない空の部屋を撮影した写真にデジタル加工で家具や小物を配置して、実際に家具がある部屋のようにして広告する方法です。この手法だと実際に部屋を見に来た人が、自分が入居した後のイメージがしやすくなるというメリットがあります。ただし、リストには必ず「virtually staged」と明記しておかないと、写真と実内見との差により後でトラブルになる可能性があります。

最後は、モデルルームのように実際に部屋に家具を入れて演出する方法。これはリアルなステージングです。写真だけではなく実際に内見した場合に家具があると、より入居後のイメージがしやすくなると同時に、部屋が広く見えるというメリットもあります。そう。家具がある方が部屋自体は広く感じるのです。多くの人が驚きますが、家具の無い状態では小さいかなと思っていた部屋が実際に家具を入れてみるとまだスペースに余裕があったということはよくあります。加えて専門のデザイナーがステージングした部屋は素敵に仕上がり、実際に募集価格を上回って売れる(貸せる)という例がいくつもあります。デメリットは、ステージングにはレンタル家具やデザイナー料等の費用がかかることです。家具を搬入する手間もかかります。ステージングにかかるコスト、労力、時間とそれによって期待される上乗せ売却価格(もしくはレント)のバランスで費用対効果を考えて、ステージングをやるかどうかの判断となります。
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