内定通知後のTo Doマニュアル オファー受諾から入社まで
- 2023年4月13日
「Congratulations! We would like to extend you a job offer!」
今この記事を読んでいる方の中には、まさに今日内定通知を受けたという方もいるかもしれませんね。おめでとうございます!
「応募〜書類選考〜インタビューのプロセスには慣れているものの、実際にオファーを受けた後何をしたらいいのでしょう?」
「アメリカでは給与交渉が一般的と聞いたけれど…」などの声をよく耳にします。
今回は、内定通知後〜勤務開始までの流れを解説していきます。
書面でオファーを受け取りましょう
多くの場合雇用主は、スピーディーな人材確保を目的とし、オファーを出したい旨をまずは電話で伝えることが多いです。
ただ、ここは契約社会のアメリカ。必ず書面で、公式な情報をもらいましょう。
少し余談となりますが、「契約書に書いてあることが不変の真理」というアメリカの考え方は以下から来ていると言われています。
「阿吽の呼吸」「空気を読む」「1を聞いて10を知る」といった感覚のある日本では、口約束でも物事を進めることが十分に可能ですが、アメリカはそうではないんですね。
こういった背景から、何事も契約書として書面に起こすことで、世の中は円滑にまわっていると言えます。
オファーレターを読解しよう
オファーレターを受け取ったら、次はオファーの内容を読解していきましょう。
日本では、採用通知書に内定を出したい旨だけが書かれており、「条件は募集要項を参照」というケースもあるようですが、アメリカはそうではありません。
以下が、通常提示される情報です。
必ず含まれている内容
- Job Title丨ジョブタイトル・ポジション名
- Base Salary丨ベースサラリー
- Work Location丨職場住所
- Full-Time or Part-Time丨フルタイム or パートタイム
- Exempt or Non Exempt丨エグゼンプト or ノンエグゼンプト
- Work Schedule丨勤務時間・曜日
- Start Date丨勤務開始日
- Hiring Conditions丨雇用条件(バックグラウンドチェックの有無など)
- Offer Due Date丨回答期限
含まれていることが多い内容
- Pay Frequency丨給与支払いの頻度
- Reporting Structure丨レポート相手となる/スーパーバイザーの名前
オファーレター内もしくは別紙で提示される内容
- Responsibilities & Duties丨職務内容
- Benefit Info & Eligibility丨福利厚生の詳細・加入条件
欠けている情報がある場合は、このタイミングで全てクリアにしましょう。「聞きにくいな…」と思う方もいるかもしれませんね。雇用条件を明確にするのことは雇用主の義務ですので、引け目に感じる必要はありません。
必要に応じて交渉をしよう
「会社に雇ってもらっているという意識」が伝統的に強い日本では、雇用主に交渉を持ちかけることはまだまだ一般的ではないでしょう。
しかしアメリカでは、雇用主と従業員は対等の関係。条件面に関してもはっきりと自分の希望を伝えます。そして、希望が通るとカウンターオファーが提示されます。
交渉事としてよくあるケース
- 現職の引継ぎに時間を要す為、勤務開始日を遅らせて欲しい
- 他に受験中の会社の結果を待ちたいので、回答期限を後ろ倒しにして欲しい
- 業務内容も企業文化も魅力的!ただ給与だけがネックで受諾が難しい
注意点
ただ交渉の際に忘れていけないのは、根拠を持つこと。誠意を持って対応すること。
特に給与に関しては、
「アメリカでは給与交渉が当たり前であり、しないと損」
「交渉成功率はほぼ100%なので、とりあえずしてみるべき」
などといった記載をネット上でしばしば見かけます。この考え方には残念ながら賛成しかねます。
- 事実を歪曲したり、むやみやたたらに交渉したりすることは、あなたの評価そのものを下げ得ること
- 最悪の場合、オファー自体が取り消される可能性もあること
- 交渉をする=前向きに受諾を検討している意思表示であること。逆に言えば、交渉が通った場合、よっぽどのことがなければ受諾の運びとなるはずだということ
これらを念頭に置いて、オファーの見直しを依頼すべきなのかどうか慎重に判断することをお勧め致します。
回答期限までに回答しよう
オファー内容もしくはカウンターオファー内容が出揃い、受諾を決めた場合は、期日までに署名の上指定の担当者(リクルーターを介している場合は、リクルーター)に返送しましょう。
回答期限は、オファー提示日より1週間ほど設けられていることが一般的です。期限を過ぎると、オファーレターは効力を持たなくなります。これも契約社会のアメリカならではです。気をつけてくださいね。
最後の選考プロセスを確認しよう
このタイミングで選考プロセスと聞き、「??」となる方もいることでしょう。
上記でふれてきたオファーは、条件つきのものであり、バックグラウンドチェックやリファレンスチェックなどを経て初めて公式なオファーとなります。
バックグラウンドチェックに関しては、こちらの過去の記事を参照ください。
リファレンスチェック
リファレンスチェックとは、内定者の身元照会をすることを意味します。経歴確認はもちろんのこと、レジュメや面接では見えない角度からマッチ度を測ることを目的としています。
内定者がリファレンス先として紹介した前職や現職の上司または同僚と、採用担当者が直接話すのが一般的です。以下にて質問の例をご紹介します。
- 職務関連:ポジション名・勤務期間・退職理由
- 人物像:人柄・性格・素行・勤怠状況
- スキル:強み・弱み・マネジメント能力
入社日の情報を確認しよう
さて、ここまで長かったですね。これらが完了したら、あとは入社の準備を整えるだけ。下記の情報を確認し、初日に備えましょう。
- 出社時間
- 待ち合わせ場所
- 持ち物
- 緊急連絡先
入社に関わる処理(On-boarding Process)やオリエンテーションは、オファー受諾確定日から入社日までの間に実施されるケースもあれば、初日以降に実施されるケースもあります。
弊社では、入社するまでの全ての行程において、包括的に求職者の皆さんをサポートさせていただいております。質問や心配点がありましやら、気兼ねなく担当リクルーターにお声がけください。
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