高級バーガーの人気急上昇 〜 5年で売り上げ倍増か
- 2016年6月7日
- アメリカ発ニュース
ミレニアル世代(Y世代)を中心に、新鮮な肉を使った高級ハンバーガーの需要が急騰している。
ロイター通信によると、高級バーガーはベター・バーガー(better burgers)とも呼ばれ、一般的に有害な物質が含まれていることも多い冷凍肉ではなく新鮮な生のひき肉が使われている。世界最大の食肉先物取引市場があるシカゴの市場調査テクノミックによると、2015年の高級バーガー売上高は前年比15%増の50億ドルを記録。ファスト・フード市場全体の売り上げ800億ドルに比べるとまだ少ないが、テクノミックのダレン・トリスターノ社長は「高級バーガーの売り上げは21年までに100億ドルに倍増する可能性がある」と見ている。
こうした状況を受けて業界では、シェイク・シャック(Shake Shack)が国内でさらに16店をオープンする計画のほか、メキシコ料理チェーンのチポトレ・メキシカン・グリルは新しいバーガー・チェーン・ブランドのために「ベター・バーガー」の登録商標を申請している。また、牛肉販売大手カーギル・フーズは、16年3月にサウスカロライナのひき肉加工工場を購入した理由の1つとして、高級バーガーの人気上昇を挙げた。
米国はハンバーガーの最大消費国で、消費者調査NPDグループによると15年の1人当たりの消費量は30個に上った。2位のオーストラリアは24個だった。
レストランは「多少高くてもよりおいしく健康なバーガーを食べたい」という新しい客層の取り込みを狙っている。代表的なメニューのダブル・チーズバーガーの価格は、シカゴのダウンタウンにあるマクドナルドでは約2ドルだが、シェイク・シャックでは約8ドルとなっている。また、ラスベガスのマンダレー・ベイ・カジノにあるレストラン「フルール」では、トリュフとフォアグラ入りの高級和牛バーガーが65ドルで売られている。
米国の牛肉生産量は15年の237億ポンドから今年は246億ポンドと4%増加する見通し。(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
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