バス運転手には肥満が多い〜座りっぱなし、ストレスも高く

 肥満の割合が最も多い職業はバスの運転手で、製造業/工場労働者、設備の取り付け/修理工なども比率が高いことが、ギャラップと健康増進サービス大手ヘルスウェイズの共同調査で分かった。

 USAトゥデイによると、調査は2012年1〜9月に国内労働者13万9000人を対象に行われ、14業種中最も肥満率が高かったのは輸送業界で、36%に上った。製造業/工場労働者は30%、設備の取り付け/修理工は28%、オフィス労働者は26%だった。肥満が最も少なかったのは医師(14%)で、ビジネスオーナー(20%)、教師(21%)と続いた。

 肥満の要因には、運動の頻度が週3回未満、不健康な食事、安全に運動できる機会が限られている、うつの病歴がある、歯科の定期検診を受けていない…などが挙げられる。

 バス運転手の場合、ほぼ1日中座ったままで動き回ることができない仕事である上、常に移動するため食事の選択肢が限られ、ファストフードが主体になる。ニューヨーク市で20年バスを運転し、米労働総同盟産業別組合会議(AFL-CIO)では保健・安全責任者を務めるエド・ワット氏によると、運転手にとって交通渋滞、客、時刻表はすべて自分ではどうしようもない大きな問題であり、高いストレスへの対応を間違うことも多い。

 国立労働安全衛生研究所(NIOSH)によると、バス運転手は糖尿病、高血圧、手根管症候群(CTS)、慢性閉塞性肺疾患といった病気になるリスクが高い。

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