IT6社、低炭素電力の調達を強化 〜業界団体と新プロジェクトを創設
- 2013年7月10日
- 環境ビジネス
アドビ(Adobe)とイーベイ(eBay)、フェイスブック(Facebook)、ヒューレット・パッカード(HP)、セールスフォース(Salesforce)、シマンテック(Symantec)は、米国内のデータ・センターで低炭素電力の使用を拡大するためのプロジェクトに参加することを表明した。
同プロジェクトは、産業界の持続可能性向上を目指すBSRという団体が主導している。参加企業6社が協力企業となって「インターネット・パワーの未来(Future of Internet Power)」というプロジェクトをこのほど結成した。
同プロジェクトでは、インターネット業界の企業と政策担当者や電力会社の関係を強化することも目標としている。
米国の総電力使用量に占めるデータ・センターの割合は1〜2%と言われる。多くのデータ・センターが省エネ型の基幹設備や機器類にすでに投資しているが、事業が拡大するにつれ、送電網のカーボン・フットプリントが比較的高い地域でもデータ・センターが建設されるようになっている。
エネルギー・マネジャー・トゥデイ誌によると、フェイスブックとセールスフォースでは、再生可能エネルギーの割合を増やす方針を打ち出しているが、それらの大手企業でも低炭素の電力調達に課題を抱えている。
多くのデータ・センターは外部発電の電力に依存しているため、電力会社や送電網の管理会社と協力して低炭素電力を確保する必要がある。しかし、この種の電力は、米国内のほとんどでほかの電力に比べて割高という実情がある。また、低炭素電力の調達を奨励するような規制環境も、まだ成熟していない。
シーメンスやUBMテック、インフォメーション・ウィーク・マーケティング・サービシズがこのほど発表した調査報告書によると、データ生成量が急増していることを受け、多くの企業がデータ・センターを2014年末までに拡大する必要があると感じているが、予算の制約によって、新規建設よりは既存施設の改良を計画している。
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