トヨタのサプライヤー〜緩和策の裏に絶大な購買力
- 2014年3月21日
- 自動車関連
2014年から2015年の会計年度の前半における価格交渉で、トヨタはサプライヤーに対する強硬な姿勢を緩和させることになりそうだ。これは主に、困難な時期でもトヨタの側に立った企業を支援するためと見られている。オートモーティブ・ニュースによると、トヨタは、一次請けサプライヤーだけでなく、中小のサプライヤーに対しても価格低減に対して融通を利かせる見込みだ。トヨタは、通常、為替、経済状況、その他の要因に鑑みて、1%から1.5%の値引きを求めるが、来年度の前半では、1%以下の値引きに留める。
トヨタは2011年と2012年、円高の状況で、親会社単独損失に直面した時、3%の値下げを要求した。さらに少額の値下げを要求することによって、日本における無敵の部品サプライ集団を維持しようとしている。トヨタが日本で年間300万台以上の自動車を生産するという誓約は、サプライヤーにとっては重要な要因だ。
GMがサプライヤーにとっては好ましくないと受け止められた契約内容を撤回した数週間後に、トヨタの緩和策のニュースが飛び込んできた。GMも同様にサプライヤーのコスト削減策に手を差し伸べていると報じられている。
GMも、購買責任者、グレース・リーブラインによるサプライヤーとの関係改善策の一環として、戦略的サプライヤー・エンゲージ・プログラムを始動させる。このプログラムは、GMの購買スタッフとの連絡がとりやすくなる、GM製品と技術計画をより早期に入手できる、またサプライヤーが特定分野に関する高度な研修を受けられるなどの機会を提供していくもので、GMがサプライヤー網の最下層における技術革新を実現させることができるように意図されている。テクノロジーの入手であっても、製造台数を安定させる目的であっても、そのプログラムがOEM企業に有利に働くことは明確だ。
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
米技術大手ら、メキシコでの製造拡大に注力 〜 台湾の技術製品メーカーらに熱心に働きかけ
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 環境ビジネス, 米国ビジネス
米国内都市圏の住宅所有者らは自然災害に要注意〜異常気象による損害危険の高い地域が明確に
-
2024年5月16日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ドライバーの過半数が「AVは怖い」~AAA調査
-
2024年5月13日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
EVへの関心、ますます低下~消費者、メーカーの思惑に反し
-
インフルエンサーとブランドをつなぐプラットフォームで台頭 〜 ショップマイ、1850万ドルを調達
-
シンケイ・システムス、魚の活け締め技法を機械化 〜 完成に接近、鮮魚流通網に革新をもたらす可能性
-
ドキュサイン、インテリジェント契約管理サービスを発表 〜 電子署名ソリューション以外に事業を拡大
-
2024年4月29日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
米商務省、TSMCのアリゾナ工場への投資を提案 〜 米中緊張悪化を背景にチップの国産化に重点
-
ディープフェイク、金融サービス業界をいよいよ標的に 〜 生成人工知能による音声模倣で詐欺急増は必至
-
2024年4月25日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
広告嫌いのテスラが一転、積極展開