「悪天候が業績に響いた」が6割〜企業の言及率、昨年の2倍
- 2014年4月29日
- 米国ビジネス
企業が業績低下を天気のせいにすることはよくあるが、真偽はどうあれ今年は特にこれが目立っている。
USAトゥデイによると、ファクトセット・リサーチのジョン・バターズ氏が最近の企業の投資家向け説明会を分析したところ、スタンダード&プアーズ(S&P)500社のうち60%が「天候」という言葉を使っており、中でも使用頻度が高かったのは配送大手フェデックス(41回)、鉄道大手ユニオン・パシフィック(39回)やノーフォーク・サザン(39回)などだった。
今月25日にはフォードが悪天候による特別損失として1億ドルを計上しており、配送大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)およびファストフード大手のマクドナルドやダンキン・ドーナツも、悪天候による影響を報告した。
2013年第4四半期(10〜12月)の財務報告を中心に、14年1月1日から3月12日までに行った発表で天候に言及した企業は、前年同期の約2倍の195社に上った。ほとんどの場合、人々がたびたびの大雪で外出できなくなった東海岸での悪天候が引き合いにされた。フォードの1億ドルに上る悪天候関連支出には、部品輸送コストの上昇などが含まれており、UPSやフェデックスといった配送大手も、悪天候による輸送遅れや残業コストの増加を負の要因に挙げた。
バターズ氏は「配送業界の弁明はおおむね正当」と見ているが、他の業界に関しては本当に天候が業績に影響したのか判断するのは難しいという。例えば、ダンキン・ドーナツは4Qに悪天候で大きな影響を受けたと説明したが、同業のスターバックスは天候に一言も触れていない。それでもバターズ氏は「今年は過去に比べると本当に天候の影響を受けた社は多いだろう」と話している。
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