疑似走行音の搭載延期を要請〜自動車業界、EVで運輸当局に

 自動車メーカーはこのほど、走行音が静かな電気自動車(EV)などに歩行者向け接近報知音の発生装置搭載を義務づける規制について、導入時期を遅らせるよう運輸省道路交通安全局(NHTSA)に要請した。当局による規制の決定版の承認が遅れていることが理由。

 デトロイト・ニュースによると、議会が2010年に可決した関連法案では、NHTSAは14年1月3日までに規制の決定版を発布することになっていたが、現時点でこれが15年4月末まで遅れる見通しとなっている。今も最終的な規制内容が明確でない以上、業界は規制を満たすための新システムの開発・生産時間が不十分だと考えている。

 NHTSAウェブサイトに今月24日掲載された書簡によると、自動車工業会(AAM)と国際自動車工業会(AGA)は、16年に予定されていたフェイズイン(段階的導入)期間をなくし、18年9月1日から一斉に規制の完全順守を義務づけるよう要望している。また、フェイズイン期間を設ける場合は開始を17年9月にし、EVモデルを3種類以下しか販売していないメーカーに対しては18年まで規制の適用対象から外すべきと主張している。

 疑似走行音の発生システムはリコール(回収・無償修理)の対象にもなるため、機能だけでなく、過酷な環境下で長期間使っても壊れない耐久性が求められ、慎重かつ徹底した開発が必要になるという。

 NHTSAは、歩行者、特に視覚障害者にも車の接近が分かるよう、EVやハイブリッド車(HV)に最低限の走行音発生機能を義務づける規制を13年1月に提案。これに対し自動車業界は「提案通りにすれば必要以上に大きな音になり、運転手や同乗者には耳障りで、必要以上のコストがかかる」と反発し、今も協議が続いている。

 13年の発表では、NHTSAは16年型モデルから3年かけて新規制を導入する予定で、メーカー側のコストは初年に約2300万ドル、1台当たり約35ドルと見積もっているが、メーカー側は「その5倍はかかる」と見ている。

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