マクドナルドの客離れ加速〜米売上高は13カ月連続減少
- 2014年12月10日
- 米国ビジネス
ハンバーガー大手マクドナルドの人気が下がり続けている。
ワシントン・ポストによると、国内では11月の既存店売上高が前年同月比で約5%減少し、13カ月連続の落ち込みとなった。同社は客がなぜマクドナルドに来るのかを的確に把握していないようで、これまでの戦略もあまり効果を挙げていない。
マクドナルドは、ダラー・メニューなどの安い商品を強化する一方で、より健康的または良質、従って高価なメニューも売り込んでおり、フォーチュン誌はこの手法を「バーベル戦略」と呼んでいる。
問題は高価なメニューが高くなりすぎたことにあり、看板商品「ビッグ・マック」の価格は現在約5ドルと、2002年の約2倍に達している。ここまで来ると大衆レストラン・チェーン並みで、パネラ・ブレッドやチポトレといったファスト・カジュアルと呼ばれるレストラン部門や、シェイク・シャックやファイブ・ガイズといったデザイナー・バーガー店にも近く、客離れを引き起こしている。実際、より質の高い材料を使って少し高い料金を取っているチポトレには客が多く集まっている。
こうした傾向は連邦準備制度理事会(FRB)の景況報告(ベージュブック)でも指摘されており、「レストランの売り上げは迅速なサービスを提供する市場を中心に増加中で、客はハンバーカーから離れ、チキン、ピザ、メキシコ料理に向かっている」と報告されている。
マクドナルドの問題は、「5ドルあればより高いほかのバーガー店にも行けるが、客はビッグ・マックを買うだろう」という甘い読みだけではなく、12年末に始めた「ダラー・メニュー&モア」など安さを強調する販促戦略もあまり成功していない。
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