マイクロソフト、産業用ロボットを実演 〜 クラウドやモバイル端末と連携
- 2015年4月15日
- ハイテク情報
マイクロソフト(Microsoft)は、4月13日にドイツで開幕した産業ロボット見本市「ハノーバー・メッセ(Hanover Messe)」において、同社のクラウド電算プラットフォーム「アジュール(Azure)」と連携する産業用ロボット腕を実演している。
同社はそれにともなって、産業用ロボット製造のクカ・ロボティクス(Kuka Robotics)と提携した。
ウィンドウズ(Windows)プラットオームで連携させたモノのインターネット(IoT=Internet of Things)技術やクラウド接続網、3D検出技術を利用し、産業用ロボットと工員の協業体制を示す試みと言える。
PCワールド誌によると、両社は、「インテリジェント・インダストリアル・ワーク・アシスタント(Intelligent Industrial Work Assistant)」として知られる軽量の多関節腕が、食洗器の背面に小型管を取り付ける作業を実演。
作業中に問題が発生すると、ロボット腕は身体装着機器の「マイクロソフト・バンド(Microsoft Band)」やウィンドウズ系タブレット経由で、近くにいる技術者にそれを知らせる。バンドやタブレットは、ロボットに関係する供給網上の問題を評価するためにも使われる。
ロボットを「キネクト(Kinect)3動作検出器」と連携させ、問題解決のために駆け付けた技術者を特定することもできる。
マイクロソフトによると、今回の実演は、現場に監視者を置かずに、ロボットと人がいかに協力して作業できるかを示すのが目的だ。
2012年に発表されたリシンク・ロボット(Rethink Robot)の「バクスター(Baxter)」と、同社が今年3月に投入した「ソイヤー(Sawyer)」は、ロボットを隔離する代りに、人の横に置いて稼働させても安全な協調型ロボット(collaborative robot)として設計されている。
なお、マイクロソフトは、サトヤ・ナデラ最高経営責任者(CEO)による大掛かりの改革のもと、独自のロボット研究部門を閉鎖している。
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