京セラ、ドイツで「太陽光+蓄電」を販売 〜 独2社と提携、欧州市場を開拓へ

 京セラは、個人顧客向けに2種類の蓄電設備をドイツで販売する。

 グリーンテック・メディアによると、ドイツで5月から販売される蓄電池には、4.8キロワット時と7.2キロワット時の2種類があり、ドイツのエナジェティック・ソーラーテクノロジー・ヴェトリーブス(Energetik Solartechnologie-Vertriebs)を通じて販売される。

 京セラのリチウムイオン電池は、エナジェティック製のインバーターと、独ソーラー・デーテンシステム(Solare Datensysteme)製のエネルギー監視ソフトウェアとハードウェアを使用している。

 京セラによると、充電効率は97%。太陽光発電から直接的に電池を充電するため、変換によって電力が失われにくく、それによって充電効率が高まるうえ、機器のコストを抑えられる。

 ソーラー・デーテンシステムのソフトウェアとハードウェアは、発電および電力消費の状況を正確に監視できるほか、電池の充電および放電の状況も監視して効率を最適化できる。

 京セラは、太陽光発電と蓄電池の併用に関して豊富な実績がある。全世界で5ギガワット前後の太陽光発電施設を設置してきたほか、日本国内では住宅向けリチウムイオン電池の供給元として首位の立場にある。

 ドイツでの事業展開は今後、欧州市場の事業を拡大させるうえで重要な足がかりとなる。ドイツは電気代が高いため、送電網に対する代替電源の魅力が大きい。また、固定価格買取制度が失効したため、自家発電を自家消費することに対して関心が高まっている。

 京セラは、米国では2014年にステムと提携し、太陽光発電と蓄電の組み合わせを強化した。現在、商業顧客向けにステムのエネルギー管理製品を統合した太陽光発電と蓄電設備を提供しており、米国でも住宅市場への参入を目指すとみられる。

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