マイクロソフト、ホロレンズを披露 〜 拡張現実との融合でホログラムを操作

 マイクロソフト(Microsoft)は先日、開発中の拡張現実(AR)型ヘッドセット製品「ホロレンズ(HoloLens)」を披露した。

 ホロレンズは、双方向型三次元(3D)画像を実世界に重ねて見ることができるヘッドセット。レンズを見るか身ぶりや手ぶり、または音声のいずれかの方法でホログラム(空間に表示される立体映像)を操作できる仕組み。

 ホロレンズを装着体験したフォーチュン誌記者によると、マイクロソフトが準備した部屋には、プラスチック製の樹木で飾った景観モデルがテーブル上に用意されていた。記者はマイクロソフトの説明担当者から、建築家になったつもりで景観モデルの中央の空き地に建物を設計するよう促された。

 数分後、記者はホロレンズを渡され、ウィンドウズ対応コンピュータとマウスを使い、コンピュータ・スクリーン上の3D建造物を調整するよう指示を受けた。本物の建築家も、それと似たような手順を踏んでいる。

 この作業の途中で、説明担当者に促されて記者がテーブル上の景観モデルを見ると、その中央に、記者が設計中の建物のホログラムがあった。記者がコンピュータで加えた調整はそのホログラムに瞬時に反映された。

 その後、記者は再び建築家になったつもりで、建設中に発生した問題を処理。建築家の判断を要する問題が出ると、それを知らせるメッセージ・アイコンが表示され、部屋の壁に3D設計図が現れた。

 問題を発見した仮想の工事請負業者が残した音声メッセージは、記者が手と人差し指を動かすことで再生できた。

 記者は、ホログラフィックで再生された専門家から、問題解決について具体的な助言や指導を受けた。こうして行われた変更は、請負業者が鋼鉄やブロックをあたかも実際に動かしているかのように、リアルタイムでホログラムに反映された。

 記者は、ホロレンズについて未知の情報は多いと断ったうえで、「装着体験は楽しかったが、日常生活で役に立つことを見つけられるかどうかはわからない」と疑問を提示。「ホロレンズが世界を変える可能性は多いが、一般消費者の生活に貢献できるかどうかについては時間のみが知る」と述べた。

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