車載検知器データを使って排ガスを削減 〜 IBM、車専用のIoTサービスを投入

 IBMは、車載検知器が集めるデータや情報を活用するための新しいクラウド・サービスを投入した。

 ビジネス・クラウド・ニュースによると、同クラウド・サービスは、車に搭載された各種たくさんの検知器からデータを集め、車や運転手に関する大量のデータを活用できるようにする。

 その結果、燃費を高める運転方法を奨励し、荷物の積み方や道順を提案することで、二酸化炭素排出量を削減できる、とIBMは説明している。

 同サービスはまた、予測にもとづく車両整備やリアルタイムのエンジン診断、シャシーの負荷分析を可能にすることで、自動車メーカーが製造コストや所有コストを下げるのにも役立つ。

 「車のためのIBMモノのインターネット(IBM Internet of Things for Automotive)」(以下IBM自動車IoT)と呼ばれる新サービスは、IBM傘下のデータ・センター・サービス大手ソフトレイヤー(SoftLayer)の基幹設備によって提供される。

 分析されるデータには、車の検知器から集められる一次情報のほか、車メーカーが提供する顧客データ、車の履歴データも含まれる。さらに、駐車場の運営会社から集められるデータも使われる。

 自動車部品メーカーのコンチネンタル(Continental)は、IBM自動車IoTのコンポーネントであるメッセージサイト(MessageSight )とインフォスフィア・ストリームズ(InfoSphere Streams)を使って、複雑なデータを管理し、自社(コンチネンタル)のインテリジェント・ナヴィゲーション・システムであるイーホライズン(eHorizon)と連携させている。それによって、地図情報やクラウドから取得したデータを用いて、車載電子機器が道路状況を予測できるようになる。

 テレフォニカ(Telefonica)が2013年に発表した自動車業界報告書では、2020年までに新車10台中9台が広範の接続サービスを搭載するようになると予想されている。

 「人と車の双方向作用を変化させられる可能性がある」と、IBMの自動車業界向け事業部門責任者ダーク・ウォルシュレイガー氏は語っている。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. 日本では、何においても横並びが良しとされる。小学校への進学時の年齢は決まっているし、学校を...
  2. Water lily 今年は年頭から気にかかっている心配事があった。私は小心なうえに、何事も...
  3. 峡谷に位置するヴァウリアル滝の、春から夏にかけて豪快に水が流れ落ちる美しい光景は必見。島には約16...
  4. 2024年6月3日

    生成AI活用術
    2024年、生成AIのトレンドは? 2017年に発表された「Transformer」...
  5. 今年、UCを卒業するニナは大学で上級の日本語クラスを取っていた。どんな授業内容か、課題には...
  6. ニューヨーク風景 アメリカにある程度、あるいは長年住んでいる人なら分かると思うが、外国である...
  7. 広大な「バッファロー狩りの断崖」。かつて壮絶な狩猟が行われていたことが想像できないほど、 現在は穏...
  8. ©Kevin Baird/Flickr LOHASの聖地 Boulder, Colorad...
ページ上部へ戻る