カリフォルニア州サンタ・ルーシャ・ハイランズのハーン・エステイト・ワイナリーは、重さ5ポンドの無人飛行機(ドローン)を1100エイカーのぶどう畑上空に飛ばし、栽培効率化を図っている。
そのドローンには、複数波長の検知器群や視覚化検知器群が搭載されている。経営者のハーン氏は、4年連続の水不足による打撃を避けるためにドローンの活用を試してみようと考えた。
フォーチュン誌によると、ワイン用ぶどう農家は、ぶどうの品質と収穫量という2点を最重視する。ぶどう農家の多くは、それらの2点に関する最適化のためにソフトウェア・アルゴリズムを何年も前から使って、育ち具合を常時監視している。
ハーン氏の試みは、ドローンを使うことでそれをさらに向上させようと狙ったものだ。
同氏は2015年11月に、航空データ分析会社のプリシジョンホーク(PrecisionHawk、ノース・カロライナ州拠点)と、通信サービス最大手のベライゾンと組んで、農業技術プラットフォームと農場データの融合システムを構築した。
その結果、プリシジョンホークのドローンが航空データを集め、ベライゾンが農園のいたるところに取り付けた検知器群によって気温と土壌湿度データを収集し、どれくらいのぶどうカバーが必要になるかを的確に予想できるプラットフォームが整備された。
「すべてのデータが集まってくる同プラットフォームは、われわれの分析エンジンとデータを照合し、パターンや異常を見つけて助言を提示する」とハーン氏は説明する。
プリシジョンホークとベライゾンは、農場運営を最適化するデータの収集および管理プラットフォームの開発を強化している。農家は農場全体を監視できないため、モノのインターネット(IoT=Internet of Things)やドローンを活用したデータ分析システムの活用を積極化させている。
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