新型コロナウイルスの感染流行が始まって以来、車の排ガス浄化装置(catalytic converter=触媒コンバーター)の盗難が全米で急増し、消費者や自動車販売店が自宅・店舗のセキュリティー強化を余儀なくされている。
オートモーティブ・ニュースによると、触媒コンバーター盗難の増加は、装置に使われている貴金属の高騰が背景にある。全米保険犯罪機構(NICB)によると、2018年には月平均108件ほどだった同装置の盗難は、19年には282件、20年には1203件へと激増。20年12月は単月で2347件以上の盗難が通報された。
USAトゥデイによると、21年は1-5月の部品盗難数が2万6000個近くに上っている。実に月間5000個のペースだ。04年式のホンダ「CR-V」を路上に駐車していたというシカゴ在住の女性は同紙に、パンデミック期間中に2度、触媒コンバーターを盗まれたと語った。
触媒コンバーターを盗まれた場合、車1台当たり数百-数千ドルの修理費がかかる。盗んだ側は、部品を金属回収業者に売れば1個当たり50-250ドルになる。CBSニュースによると、トヨタ「プリウス」などのハイブリッド車(HV)の触媒コンバーターにはその数倍の値段が付くという。通常、同部品は車の下に潜れば数分で切り離せる。
(U.S. Frontline News, Inc.社提供)
この記事が気に入りましたか?
US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします
最近のニュース速報
-
2024年3月18日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
少しの「つながる車」情報で信号機のタイミング調整
-
2024年3月14日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
自動車メーカーにもDV防止法適用を~FCC委員長が提案
-
2024年3月11日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
クレジット・カード大手ビザのオンライン不正防止策 ~ 人工知能技術の活用を強化、リスク管理製品群を運用
-
北米ロボット受注が一段落~23年、景気減速で6年ぶり減少
-
2024年3月4日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
米国で電動モデルの人気上昇~CRの優秀車10選に7種
-
IT業界リーダーら、サンフランシスコに回帰
-
2024年2月26日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
ウェイモ、加州でAV事業拡大を計画~議員は阻止に向け法案提出
-
2024年2月22日 アメリカ発ニュース, 米国ビジネス, 自動車関連
マグナ、最新のeドライブと飲酒運転防止技術を発表
-
2024年2月19日 アメリカ発ニュース, ハイテク情報, 米国ビジネス
オープンAI、チャットGPTをカスタマイズできるサービスを開始 ~ 特定目的用チャットボットを個人事業でも構築可能に
-
小売現場の労働安全性が重要な課題に ~ 緊急事態の対応手段は依然として原始的