米国のジョー・バイデン大統領は3月21日、ロシアが西側陣営に対する大規模サイバー攻撃をしかけようとしているという報告を受けて、サイバーセキュリティーに最大限の注意を払うよう米産業界に呼びかけた。
西側諸国は、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐって対露経済制裁を強めている。攻撃が始まってからの4週間で子ども39人を含む900人以上のウクライナ市民が犠牲になっている。そのほとんどは女性と高齢者だ。
CNBCによると、バイデン大統領は、「ロシアが米国に対して悪意のあるサイバー活動を行う可能性について私は前から警告してきた」「そのなかには、私たちが同盟国や協力国たちとともにロシアに科した前例のない経済制裁への報復も含まれる」「サイバー攻撃はロシアの戦術の一部だ」「私はきょう、ロシアが国策としてサイバー攻撃をしかけることを検討しているという確かな情報を得た」と声明で述べた。
ホワイトハウスでは、産業界に対し、多要素認証を使うことやデータの予備保存および暗号化、認証語の変更、セキュリティー強化プログラムの実装を進言している。
ロシア政府が米国の重要な社会基盤を攻撃するかどうかについては不明だが、連邦政府は先日、数百の会社に対し国家機密あつかいの状況説明を行った、とホワイトハウスの台頭技術担当国家安全保障副顧問アン・ニューバーガー氏は記者会見で説明した。
対露経済制裁が始まったあとにサイバー攻撃を受けた米社はすでにある。ソフトウェア会社ハブスポット(HubSpot)は、サイバー攻撃を受けたことを3月18日に公表したが、攻撃者や容疑者がだれなのかについては話さなかった。
(Gaean International Strategies, llc社提供)
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