実際の燃費がすぐ分かる〜フォード、アプリ開発に意欲
- 2013年4月9日
- 自動車関連
フォードは、ハイブリッド・モデルの実燃費がカタログの数値と違うとの批判を受け、ドライバーが簡単に車の実燃費データを見られる装置またはインターネット・アプリケーションの開発を進める方針を表明した。
ブルームバーグ・ニュースによると、フォードのジム・ファーレー副社長(国際マーケティング担当)がこのほど、ニューヨーク自動車ショーの基調講演で表明した。同氏は「EPA燃費にはあまり意味がない。実際に使うときの燃費が分かる新しい方法を提供する企業は評価されるはずで、当社はこの分野のリーダーとなり、燃費をめぐる情報提供を大きく変える」と述べた。
今回の表明は、消費者情報誌コンシューマー・リポーツ(CR)が昨年12月に発表した調査報告を受けた動き。CRが独自に市街と高速道路で走行テストをした結果、フォードの最新ハイブリッド車(HV)の平均燃費は「フュージョン」が39マイル/ガロン(mpg)、「Cマックス」は37mpgで、環境保護局(EPA)が公表しているカタログ燃費(47mpg)より17〜21%低かったという。
燃費は消費者が自動車を購入する時の重要な判断要素で、最重要と考える人も増えている。ファーレー氏は「広告で何と言おうが客の不信感は残る。彼らがフォードの車を本当に楽しむには、こうしたアプリのようなツールを提供しなければならない。それによって他社の商品と比べられる」と話した。
CRは今年2月にも、ターボチャージャー搭載モデルのテスト結果を公表した。1.6リッター、ターボ・エンジンの2013年型フュージョンは、ターボなし4気筒エンジンのトヨタ「カムリ」やホンダ「アコード」といった対抗モデルより遅く、燃費も悪いと評価した。
それでもフュージョンの販売は好調で、2月の出荷台数は28%増の2万7875台と、2カ月連続で日産「アルティマ」を上回り、アコードにも肉迫している。中型車のベストセラーであるトヨタ「カムリ」の販売は同月、9.5%減少した。
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