ピックアップ需要の対処に苦慮〜GMとフォード、生産能力上限

 米ピックアップ販売が急増する中で、GMとフォードは限られた既存工場と人員での対応に苦戦している。

 デトロイト・フリー・プレスによると、ピックアップ販売台数は第1四半期に23%増を記録し、金融危機以降で最高水準に達すると予想されている。ガソリン価格が1ガロン当たり3ドルの水準まで値下がりが続く中で、建設業者や農家は今後もショールームに足を運ぶ見通しだ。

 しかし、GMとフォード、クライスラーは過去10年間、フルサイズから中型までピックアップ7工場を閉鎖したため、約半分の工場と人員で需要の上昇に対処する必要がある。

 ピックアップ販売は今のところ、住宅バブルに沸いた2005年の約250万台には及ばない。しかし、シティ投資リサーチによると平均使用年数は13年と、買い換えが必要な時期に差し掛かっている。

 工場の大半は、フル稼働の3シフトに加え残業体制を敷いている。IHSオートモーティブのマイケル・ロビネット氏によると、「第3シフトでのトラック製造は、第2工場を開設するよりはるかに利益が上がる」という。

 全米自動車労組(UAW)598支部のバリー・キャンベル代表によると、ミシガン州にあるGMのフリント・トラック工場では、8月末まで残業体制が敷かれており、「今はトップスピードで稼動している」という。

この記事が気に入りましたか?

US FrontLineは毎日アメリカの最新情報を日本語でお届けします

最近のニュース速報

アメリカの移民法・ビザ
アメリカから日本への帰国
アメリカのビジネス
アメリカの人材採用

注目の記事

  1. ニューヨーク市内で「一軒家」を探すのは至難の業です。というのも、広い敷地に建てられた一軒家...
  2. 鎌倉の日本家屋 娘家族が今、7週間日本を旅行している。昨年はイタリアに2カ月旅した。毎年異...
  3. 「石炭紀のガラパゴス」として知られ、石炭紀後期のペンシルバニア紀の地層が世界でもっとも広範囲に広が...
  4. ジャパニーズウイスキー 人気はどこから始まった? ウイスキー好きならJapanese...
  5. 日本からアメリカへと事業を拡大したMorinaga Amerca,Inc.のCEOを務める河辺輝宏...
  6. 2024年10月4日

    大谷翔平選手の挑戦
    メジャーリーグ、野球ボール 8月23日、ロサンゼルスのドジャース球場は熱狂に包まれた。5万人...
  7. カナダのノバスコシア州に位置する「ジョギンズの化石崖群」には、約3 億5,000 万年前...
  8. 世界のゼロ・ウェイスト 私たち人類が一つしかないこの地球で安定して暮らし続けていくた...
ページ上部へ戻る