インテル、初のオープン・ソースPCを出荷 〜x86生態系の刺激を狙う

 インテル(Intel)は、同社初のオープン・ソース・パソコンを出荷開始した。価格は199ドル。x86系アプリケーションの開発を刺激し、x86系環境の生態系を拡大させるとともに、パソコン愛好家らが独自パソコンを構築できるようにすることで、インテル製プロセッサーの需要喚起を狙うもの。

 コンピュータワールドによると、インテルとサーキットコー・エレクトロニクス(CircuitCo Electronics)が共同開発したミノウボード(MinnowBoard)と呼ばれる同パソコンは、集積回路基板を囲うケースがない簡易設計が特徴。

 インテル製のx86系プロセッサーを搭載したオープン・ソース・パソコンとしては最初の機種。回路基板の構造や設計は公開され、クリエイティブ・コモンズ(Creative Commons)のライセンス合意のもと、誰でも自由に複製できる。

 インテルはその一方で、フェイスブック(Facebook)のオープン・コンピュート・プロジェクトに協力して、オープン・ソース・サーバーの設計にも携わっている。データ・センターを自ら建設して運営するインターネット大手がサーバーを自前で開発する市場の拡大がその背景にある。

 また、携帯機器向けプロセッサー市場でインテルを圧倒する英ARMも、ラズベリー・パイ(Raspberry Pi)というオープン・ソース・プロセッサーを開発している。その価格は25ドルで、すでに100万単位で売れている。

 ミノウボードは、ARMのオープン・ソース回路基板アーデュイノ(Arduino)を搭載したパソコンより高額だ。ミノウボードは、1GHzのアトム(Atom)E640プロセッサー(32ビット)という2010年版を採用しているため、アーデュイノ機種に比べると旧型感がある。

 それでもミノウボードは、一般的パソコンよりはるかに低価格で、オープン・ソースであることからアプリケーション開発が刺激され、商業利用できる優秀なアプリケーションが開発される可能性も期待される。

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