インテル、次世代プロセッサーを開発 〜組み込み型機器向けの省電力型
- 2013年8月8日
- ハイテク情報
タブレットやラップトップ、デスクトップ・コンピュータ向けに次世代プロセッサー「ベイ・トレイル(Bay Trail)」を開発中のインテル(Intel)は、車載用コンピュータやロボット、セット・トップ・ボックス(STB)といった組み込み型端末を対象に、ベイ・トレイルの省電力版を開発して市場の創出に注力している。
省電力版は「ベイ・トレイル・アイ(Bay Trail-I)」という名前で、インテルが「組み込み型インテリジェント・システム」と呼ぶ製品向けに提供される。
性能や消費電力、カスタム化選択肢といった詳細は、インテルが9月10〜12日までサンフランシスコで開催する開発者向け会議「インテル・デベロッパー・フォーラム(Intel Developer Forum)」で発表される見通しだ。
コンピュータワールドによると、ベイ・トレイル・アイは、組み込み型電子機器向けプロセッサー「アトム(Atom)」の最新版で、2011年末と2012年初めにリリースされた「シーダー・トレイル(Cedar Tail)」プラットフォーム基盤製品の後継製品という位置づけ。
インテルによると、同社のマイクロアーキテクチャー「シルヴァーモント(Silvermont)」を採用したベイ・トレイルは、既存製品よりも高速かつ電力効率に優れている。
ベイ・トレイルは22ナノメートル(nm)という微細加工処理技術を使って製造され、トランジスターを垂直に積むことで、データ処理の省電力化を実現する。
ベイ・トレイルIは、アドバンスト・マイクロ・ディバイシズ(AMD=Advanced Micro Devices)の最新のGシリーズおよびRシリーズ半導体と競合すると予想される。また、英ARMも組み込み型端末用にプロセッサーを提供しており、競争激化は必至だ。
インテルはタブレット向けの「ベイ・トレイル・ティー(Bay Trail-T)」を搭載したタブレット製品について、2013年の年末商戦に199ドル以下で発売されるという見通しを示している。
インテルはほかにも、ラップトップ向けに「ベイ・トレイル・エム(Bay Trail-M)」という開発コード名で「ペンティアム(Pentium)」および「セレロン(Celeron)を開発しており、デスクトップ向けには「ベイ・トレイル・ディー」を開発中だ。
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