フォード、HVの燃費を下方修正〜EPAは算定の指針変更へ

 フォードは15日、ワゴン型のハイブリッド車(HV)「C-MAX」の燃費表示(ガソリン換算)について、これまでの47マイル/ガロン(mpg)を43mpgに下方修正すると発表した。同時に政府の環境当局は、メーカーの燃費試験に関する指針の不備を認め、修正に着手した。

 AP通信によると、フォードは燃費表示の変更に伴い、C-MAXの購入者に550ドル、リース契約者に325ドルをガソリン代の埋め合わせとして支給する。

 HVの燃費算出では、同じエンジンや変速機を使い、重量区分も同じなら同型車のテスト数値を他の車両に当てはめてもよいというのがこれまでのEPA指針だった。フォードの場合、中型HV「フュージョン」の燃費をC-MAXに適用していたが、C-MAXはフュージョンより直立した形をしており、ホイールやタイヤも違うため、空気抵抗などが大きくなる。

 EPAの交通・大気汚染管理部門を統括するクリストファー・グランドラー氏は、問題は燃費テストに関するEPAの指針にあり、フォードに誤りはなかったと説明した。ガソリン・エンジン車では従来のやり方で燃費に違いは出なかったが、電気とエンジンを併用するHVでは実際の燃費が異なり、消費者の苦情を招いたという。

 昨年11月には、韓国の現代自動車と傘下の起亜自動車による燃費表示の水増しが発覚している。EPAは両社の一部車種(計90万台)で燃費の誇大表示があったと発表し、両社は燃費表示を修正した。

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