フィスカー買収案を米政府に提示〜ドイツの投資家グループ

 ドイツの投資家2人組が13日までに、経営不振のフィスカー・オートモーティブとの間で交わした買収の基本合意書(LOI=letter of intent)を米エネルギー省に提出したことが分かった。

 グリーンカー・リポーツによると、2人組の1人インゴ・フォークト氏は12日、フェイスブックへの掲示で「署名入りのLOIと、再建計画の概要を含めた具体案を、エネルギー省にファクスと郵便で送付したことをこの場で伝えられて光栄に思う。後は祈るのみ」と公表した。

 フィスカーは、約1億9300万ドルに上る連邦融資の返済が2011年前半から滞っているため、規定に基づいて現在はエネルギー省に所有されている。

 ドイツの自動車情報誌オートビルドは先に、フリッツ・ノル氏が率いる投資家集団が、格安の2500万ドルでフィスカーの買収を計画していると報じた。ノル、フォークト組は、高級プラグイン・ハイブリッド車(PHV)「フィスカー・カルマ」の生産地を、これまでの製造請負業者バルメット(Valmet)の本拠フィンランドから米国に移す計画だ。

 候補地としては、フィスカーが第2弾「アトランティック」を生産するために獲得したデラウェア州ウィルミントンの工場が有力視されている。

 フィスカーをめぐっては、ゼネラル・モーターズ(GM)元幹部のボブ・ラッツ氏が率いるVLオートモーティブのほか、トニー・ポサワッツ最高経営責任者(CEO)との経営方針の違いでフィスカーを離れた共同創業者、ヘンリック・フィスカー氏も買収に意欲を示している。

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